「アルファード」の
位置付け

ジャン・レノの起用

「V」と「G」と
「ハイブリッド」

「アルファード」の
需要

「新型アルファード」
登場！

・・など

「トヨタ・アルファード」は、トヨタの最高級ミニバンとして、「旗艦」とまではいわないまでも、ひじょうに重要な位置を占めるようになってきました。

ジャン・レノという豪華な男優を起用した、印象度の高いシリーズもののCMを続けている辺りにも、トヨタの「アルファード」に掛ける意気込みが伝わってくるというものです。
（その後、新型アルファードの登場とともに、「ジャン・レノ」から「ユアン・マクレガー」に変更となっています。）

出演費用がいくらかかっているのか、よけいな心配をしたくなるほどですが、このあたりは、俳優に「有名人」を起用しない日産とは、極めて好対照となっています。
また、ハイブリッドモデルを追加発売した辺りにも「この路線、この車名は、そう簡単には変更しませんよ。」という姿勢が見えるようであります。

デザインに関しては、あえて言うなら「押し出し感よりも上品さ」と、でもいうところでしょうか？
フロントグリルとライト周りのきらびやかさや、オーバーフェンダー様のプレスラインが、「これまでのミニバンとは違うのです」と主張しているようであり、また、エアロパーツ等によってローフォルムを強調し過ぎないあたりも、「こわもて系」よりは「セレブ系」といった品格を生み出しています。

「アルファードV」と「アルファードG」が実質上同じ車であり、エンブレムとグリルと販売チャネルが違うだけというのは、ユーザーにとっては「なんですかそれは？」という感じもいたしますが、ネッツ側にしてもトヨペット側にとっても、車両価格も利幅も大きな車両ですから、引くに引けない事情があったのでしょう。

「アルファード」の直接的なライバルは、いわずと知れた「エルグランド」ですが、この両者の対決図式は、これからもずっと火花を散らし続けそうで、なかなか傍目で見ていても面白いものがあります。

「芸能人」の方や、身体の大きな「関取」にとって、アルファードのような上級ミニバンは高い人気を誇っているようですが、いわゆる社長さんが運転付きで乗り回す「社用車」の需要としては、未だに高級セダンが幅を利かせているように見えます。
ですが、この勢いが持続すれば、そのうちに「社用車としての高級ミニバン」として、もてはやされるようになるのも、そう先のことではないかもしれません。
何しろ室内空間の広さが、セダンとは段違いですから、少々改造を施せは、簡単にミニ執務室になってしまいます。
移動中も絶え間なく仕事を続けたい社長さんにとっては、アルファード・ロイヤルラウンジ仕様車などは、「うってつけ」となるかもしれません。

『　補記　』
2008年春、二代目となる「新型アルファード」が登場しました。 初代における「G」と「V」が無くなると同時に、デザイン的な差異が強調され、「アルファード」と「ヴェルファイア」というようにモデル名もはっきり別物となりました。
その後、特別仕様車としては「プライムセレクション」や「タイプゴールド」、「G's」などがあり、2011年秋にはマイナーチェンジも実施されるなど、細かな「てこ入れ」は見られますが、大きなモデルチェンジは実施されておりません。