電動ファンが廻らない!

[H O M E]




今回の状態に至るまでの経緯は
「エアコンが効かない!!」 の ページ
をご覧下さい。

まず現状ですが、電動ファンの低速回転が作動しません。

エアコンを入れるとコンプレッサーは作動し、充分な冷気が送風口より出てきます。
しかし、電動ファンは作動しないままです。

温度センサーの部分で端子を直結させると、ファンが回転することから、電動ファン自体は生きていることが判ります。

( 画像中央部が温度センサーです。
熱疲労のためプラスチックのカプラーが割れており、接点剥き出しなのが、少々悲しいです。
もともとは赤色のセンサーでしたが、より低温で作動する灰色のセンサーに換装しています。 )

エアコンを作動させた状態のままで、コンプレッサーの動きや、サイトグラスを観察してみると、コンプレッサーの入/切が繰り返されていることが判りました。
おそらくこれは、冷媒の圧力が高くなりすぎた際に保護回路が作動し、コンプレッサーの作動を停止させているのでしょう。

この状態のままで長時間エアコンを作動させると、冷媒のリークやコンプレッサーの焼きつきを引き起こしかねません。

確実な対処が望まれるところですが、上手くいくでしょうか?



まず、電動ファンは、どのような場合に作動するのか?
・・・というのを確かめてみました。

< 低速回転 >
エアコンを作動させると、コンプレッサーが作動し、冷媒の圧力が高まります。
圧力がある程度高くなると、圧力スイッチが入り、冷媒を冷やすために電動ファンが低速回転し、コンデンサーに風を送ります。

平たく言うと、エアコンを作動させると、低速ファンが廻るということです。

< 高速回転 >
冷却水の温度が高くなると、シリンダーヘッドの角に設置された温度センサーのスイッチが入り、電動ファンが高速回転します。温度センサーの設定は、107度でON となり 100度でOFF となります。(赤色のセンサーの場合)
一方、ありがちな不良箇所というのは・・・

@ 冷媒の不足等により冷媒圧力が上がらない。
A 圧力スイッチの不良
B ヒューズホルダーの陥没による導通不良
C エアコンリレー自体の不良、もしくはリレーの足部分の導通不良
D レジスターの不良

・・・と、いうところでしょうか?



今回の場合、冷媒は充分入っており、圧力も高くなることから、まず、圧力スイッチを疑います。
(画像右側の赤い部品が圧力センサースイッチです)

エアコンを作動した状態で、圧力スイッチの端子(黄色い円で囲まれた部分の、白い方の端子)を直結して、電動ファンが廻るかどうか確認します。

暫く待ってみましたが  ・・・・・・・まわりませんっ!

ちなみにこの部分が不良の場合、圧力スイッチの交換となりますが、冷媒を抜かないと作業できないため、スイッチの交換だけでなく、冷媒を再充填しなければなりません。



次に、ヒューズを点検します。
目視でヒューズが切れていないかを確認することはもちろんですが、熱によるヒューズ陥没と、それに起因する導通不良はよく言われるところなので、念のためヒューズホルダーごとテスターで導通確認をします。

ぱっと見たところ、陥没していないようなのですが・・・・念のためです。

どのヒューズが、電動ファンのヒューズに相当するのか判れば良いのですが、残念ながらよく判らないので、総当りでチェックしていきます。

  ・・・・・すべて導通していました。



( この部分は、画像が無くてスミマセン。   撮り忘れました。 )

圧力スイッチ、ヒューズの次は、エアコンリレーを確認します。

リレーを外してカバーを取り、基盤の状態を確認します。
・・・はんだの浮きやクラックは発見されませんでした。

リレーの足(接点)を清掃し、しっかりと取り付けた後に、電動ファンの作動をチェックします。
・・・・・残念ながら状況は改善されません。 低速回転しないままの状態です。

上記の点検だけで、エアコンリレーが正常であるという断定はできかねますが、とりあえず次に進むとします。

( 補足 )
エアコンリレーは、バッテリー後方の黒いパネルを外すと現れます。
似たようなリレーがもう一つありますが、手前側がエアコンリレー、奥がフューエルポンプリレーです。



なかなか不良箇所が見つかりませんが、気を落とさずに次に進みます。

レジスターが焼損していないかの確認です。
(黄色い円で囲まれた部分がレジスターです)

レジスターという名称ですから、"抵抗"ということなのだと思います。
焼損していれば、導通しないでしょうから、取り外してテスターを当てて見ることにしました。
・・・抵抗値は 0.3Ω でした。(切れていません)
本来の抵抗値が何オームなのかは知りませんが、少なくとも "切れていない" ので、レジスターも不良箇所候補からは除外したいと思います。



『ありがちな不良箇所』を、すべて確認し終わりました。

・・・しかし、不良箇所は見つからず、電動ファン(低速)は作動しないままです。

・・・・一体どこが悪いのでしょう?

仕方がないので、バンパーを外して、回路に断線が無いか、テスターであたってみようかと考えています。





管理人は、なかなか不良箇所が特定できなかったので、この時点で「臨時掲示板」を設け
「書き込み」を通して、ヒントになるような情報を、いろいろと教えていただきました

この時の書き込みは
190E電動ファン不動・掲示板の過去ログ
にて見ることができます。
 m(_ _)m 皆様、誠にありがとうございました。 m(_ _)m






臨時掲示板にて 『低速ファンリレー』 なるものをチェックしては? と、いう情報を頂きました。
( 情報提供いただいた方々、ありがとうございます。 )

まず、場所の確認です。
ヒューズボックスの奥・中央にある。金属製のリレーがそれです。
(黄色い円で囲まれた部分です)



取り外した低速ファンリレーです。
頭の部分に回路図が書いてあります。

これによると、85番と86番の間に電流を流すと、30番と87番、30b番と87b番の間のスイッチが入り、それぞれの回路が導通することになります。
(電流を流さなければ、スイッチがOFFとなり、導通はしません。)



足の番号は、側面に記載されています。

(ちょっと見にくいですが、裏面にも書かれています。)



さっそくリレーのチェックです。

たまたま、手元に古いバッテリーがありましたので、これとテスターを使用します。
(単3電池でも試してみましたが、電圧が低すぎるようで、作動しませんでした。)

85番と86番の間に12V電流を流すと、カチッと音がします。
リレーのスイッチの入った音です。

30番と87番、30b番と87b番の間にテスターを当てると、・・・導通しています!

電流を流すのを止めると、・・・導通もしなくなりました。

  と、いうことは・・・
  ・・・・リレーは、正常に作動しているということです。

 残念! ここも、不良箇所ではありませんでした ・・・_| ̄|○

「電動ファン復旧」 のページに続く・・・



[H O M E]