オイルフィルターの交換
オイルフィルターの交換手順です。
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リップ部に漏れたオイルはきれいに拭く
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Oリングには、あらかじめエンジンオイルを薄く塗布しておく
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締結トルクは適切に(締めすぎない・緩くしすぎない)
…という点がポイントです。
オイルフィルター用のレンチや、トルクレンチなど、
専用工具を使わずにフィルター交換する裏技も、合わせて紹介。
オイルフィルターの取り外し
オイルフィルターレンチ
エーモン
オイルフィルターレンチを使って、オイルフィルターを取り外します。
ここで使っているフィルターレンチは、汎用で幅広いサイズに対応可能なものです。
アームが可動式になっており、サイズの異なるフィルターも問題なく咥えこんで外してくれます(そのかわり、取り外し専用のレンチになります)
裏技 - オイルフィルターを外す
VESSEL
メガドラ
貫通ドライバー
このような
専用レンチが無い場合の対処方ですが…、
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ハンマーを使って、オイルフィルターにマイナスの貫通ドライバーを叩き込む。
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叩き込んだドライバーをクロスレンチのように使い、フィルターを回して取り外す。
…、というやり方があります。
これはプロのバイク整備士の方に教えてもらった方法です。
「
使用後のフィルターは捨てるのだから、穴を開けても構わない」という理屈です。
このフィルターレンチを買うまでは、筆者もこの方法で外していました。
オイルフィルターの「缶」は板厚が薄いので容易に穴が開きますし、締結トルクも弱めのため、(回す方向さえ間違えなければ)この方法で容易に取り外すことが可能です。
ただ、この方法は正攻法ではなく、どちらかというと荒業であり裏技でもあります。
ある程度のDIY整備経験があり、「加減」の分かっている人にしかおすすめすることはできません
(あくまでも自己責任の方法です)
フィルターが緩んだら、後は手でくるくる回して外します
ko-ken
スピンナーハンドル
3/8sq
オイルフィルターレンチと、使用後のオイルフィルターです。
フィルターレンチには、Ko-kenのスピンナーハンドルとエクステンションバーを組み合わせて使っています。
エクステンションバーは無くても大丈夫ですが、スピンナーハンドル、もしくはラチェットハンドルは必須です(レンチを回せません)
オイルフィルターの取り付け
オイルフィルター取付部です(受け皿の部分)
オイルフィルターを外すと、フィルター内部に滞留していたオイルが周囲に漏れてきます。
リップ部に付着したオイルは、一旦きれいに拭き取ります。
この際、砂などの異物があった場合は、異物を内側に落とさないよう注意しながら作業します。
BOSCH
オイルフィルター
Z-2
新しいフィルターを用意します。
いつも使っているのは、BOSCHのオイルフィルターです。
(この車両は、FB20エンジン(スバルXV)ですので、
BOSCHオイルフィルター(Z-2)が適合します)
基本性能がしっかりしており、信頼できるブランドであれば、どのメーカーの製品でも良いのですが、個人的には、この
赤い外観が印象的なBOSCHのフィルターがお気に入りです。
一般的には黒色のフィルターが多いですが、『赤缶』は、エンジンルームのなかでさり気ないワンポイントになってくれます。
(左の画像の商品です。実売価格が表示されない場合は広告ブロッカーをOFFにしてみてください)
なお、ここで重要なポイントですが、新フィルターのOリングには、エンジンオイルを塗布しておきます。
ゴムパッキンの表面にオイルを塗布しておくことで、リップ部との滑りを良くし、締結時にOリングがめくれたり偏ったりすることを防ぎます。
オイルフィルターの締結(正攻法と裏技)
KTC
オイルフィルターレンチ
カップ型
オイルフィルターをネジ山に合わせ、くるくる回して底までねじ込んだら、
手にぐっと力を込めて締め込みます(裏技)
オイルフィルターの締結トルクをきちんと管理したい方は、カップ型のオイルフィルターレンチとトルクレンチを併用して締結して下さい。
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(締結トルクは一般的に10~14N・mです。正確を期する場合は、その車両のメンテナンスデータを参照してください)
「
オイルフィルターの締結は、片手の力でいっぱいに締め込めば、それでトルク的にはだいたい合ってる」というのは、前述の整備士の方に教えてもらった方法です。
この方法は意外に有名らしく、このやり方で締めている方も多いようです。
わたしも最初は「そんなやり方で大丈夫か?」と思いましたが、…大丈夫です。
(筆者はこの方法で数十年以上やっていますが、バイクの場合も自動車の場合も、一度も不具合が出たことがありません)
「成人男性の握力でいっぱいに締め込む」というのは、あくまでも一般的な感覚によるものです。
片手でリンゴを楽々と握りつぶせるような握力の方は、逆に加減が難しいと思いますので、きちんとトルクレンチで締めてください。
極端に握力が無い方も同様です。
トルクレンチは高いし、そのためだけに買うのは馬鹿らしいという場合は、
ゴムパッキン(Oリング)が着座してから、3/4回締め込んでください
(この方法でも大丈夫です)
また、正しい締結ができたかどうか気になる場合は、一旦試走させてから、オイルフィルター周辺にオイル滲みが発生していないか、目視確認をすると良いでしょう。
なお、「リップ部に付着したオイルは、きれいに拭き取る」と前述しましたが、これをやっていないと、漏れて滲んだのか、最初からオイルが付いていたのかが判りません。
(きちんとやっておきましょう)
「清掃」は、整備の基本です。
これを怠ると、目視で発見可能な不具合を見逃す場合があります。
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