バッテリーの交換手順
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バッテリーのマイナス端子(アース側)を外し、次にプラス端子を 外す
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固定用ステーを外して古いバッテリーを外し、新しいバッテリーを取り付け、固定する
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プラス端子を 先に接続し、最後にマイナス端子を 取り付ける
簡単にいえば、バッテリーの交換は、順番を守って外して付けるだけです。
万全を期するようでしたら、端子を軽く磨いた上で、接点用グリスを塗布し、端子の接点劣化を防止しましょう。
ただ、交換に際して、いろいろと知っておいたほうが良いことがあります、ケーブルを外す順番や、バッテリーの取扱い、取り外し前後の下準備、メモリの揮発防止、などです。
バッテリー交換時の注意点
アース側は最初に外して、最後につける
アース側を先に取り外すのは、ショートなどの事故防止のためです。
一般的に・・・
● アース(マイナス)側のコードは、
黒色
● プラス側は
赤色で表示されています。
色の区分けを忘れた場合は
「ボディに接続されている方(アース側)を、先に外す」
・・・ということを 思い出すと良いでしょう。
バッテリーのアース側のコードは、たどっていくと車両のボディに直接接続されています。
色の区別がわからなくなっても、コードをたどればアース側が判るということです。
バッテリーは 「重量物」
自動車用バッテリーは、かなりの重量物です。
最近の製品は、いくぶん軽量化されてきてはいますが、それでもかなりの重量があります。
鉛が使用されているために、見た目以上の重みがあるのも特徴です。
足の上に落とすと、痛いだけでは済みません。
軽自動車用バッテリーで
10kg前後、普通乗用車なら
10kgを越える程度、大きめの車や寒冷地仕様車の場合、
15kg前後の重量を覚悟しておきましょう。
これだけの重量のあるパーツですので、段取りをしっかりして作業することが大事です。
自動車から取り外した後に、持ったままの状態で 「さあ、どこに置こうかな?」 と考えながらウロウロしていると
意外な事故に繋がる場合もあります。
「取り付ける前に、一旦ココに置く」、「外した後は、まずココに置く」というように、バッテリーの置き場所を確保してから作業しましょう。
なお、腰痛持ちの方は、特に気をつけて、慎重に作業しましょう。
取付前に、バッテリーの底面を汚さない
これから取り付ける新品のバッテリーを、軽い気持ちで地面に置いてしまうと、
底面に砂などが付着してしまい、あとあと面倒です。
前述したように、バッテリーは重いですし、希硫酸が入っていることもあり、底が汚れたからといって、清掃のためにひっくり返したり傾けたりすることは、なるだけ避けたいものです。
そういった余計な作業を増やさないためにも、バッテリーの底面が汚れないよう、作業車両のそばに、
バッテリーの置き場所(作業スペース)を確保しておきましょう。
段ボールや、不要になったバスタオルを1枚敷くだけでも、有ると無いとでは、作業の確実性に違いがでます。
ちなみに、こみ入った場所にバッテリーが配置されている車両などでは、バッテリーをなかなか車体に嵌め込むことができず、そうこうしているうちに腕力や握力が限界になり、(バッテリーを一旦置いて)作業を中断せざるを得ないような場合もあったりします。
整備を生業にしているプロの方でしたら、そんなことはないでしょうけれども、いわゆる「DIYでのバッテリー交換」の場合は、「置き場所・作業スペース」を、しっかり確保した上で、作業にあたりましょう。
バッテリーを外すと、メモリーも消える
バッテリーを交換した後は、時計やラジオなどの再設定が必要になる場合があります。
バッテリーを取り外した時に一時的に電源が失われるため、メモリーを保持することができなくなり、記憶されている設定データも消失してしまうのです。(不揮発性メモリを除く)
ありがちなのは、時計、オーディオ設定(ラジオの周波数)、パワーウィンドウ、パワーシートの設定などです。
ちなみに、整備工場やディーラーなどにバッテリー交換を依頼した場合、ユーザーが設定したメモリーを揮発させないように、バックアップ電源を介在させて交換作業を行っているようです。
以前は、「DIYでバッテリーを交換する場合は、このような装置を使用せずとも、普通にバッテリー交換を行った後に、キレイに手を洗ってから、再設定をする方が、安全・確実です」と、堂々と記載しておりました
とはいえそれは、オドメーターなどがアナログ式で、バッテリーが切れても設定箇所が少ない昔の車の場合です
今時の車両は、走行距離や累積燃費、オイル交換のタイミング表示など、メモリに多数の情報を蓄えていますので、うっかりメモリが全揮発してしまうと、なかなか面倒なことになります
再設定が面倒な程度ならよいのですが、「設定が消えてしまうと、元通りに戻せるかどうか判らない」という場合もあるでしょう。 そのような場合は、下記のような電池式メモリーバックアップ電源を使用して作業するとよいでしょう
バッテリーは 危険物
バッテリー内部には、電解液として希硫酸が入っています。
よほどおかしな取り扱いをしない限り、電解液が漏れ出ることはないと思いますが
「漏れるとキケン」であることだけは、理解しておきましょう。(当然ながら、爆発すると非常に危険です)
開放型バッテリーの場合は、特に、横転させたりしないよう気をつけましょう。
自動車部品の中でも、危険性を内包しているパーツであることを認識して作業しましょう。
一時的に保管する場合でも、高温、水濡れ、火気などには要注意です
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