画面サイズと解像度(ディスプレイオーディオ)
これまでの解説で、(今どきのナビとしては)
Carplay/Android Auto対応カーナビ(ディスプレイオーディオ)がおすすめ と、いうことが判ってきました。
さてそれでは、次に絞り込むべき重要ポイントは何でしょう?
それは、液晶画面の大きさと解像度です。
画面サイズを先に決めよう!(7インチ、9インチ、10インチ)
カーナビ選びでは、液晶画面のサイズを早めに決めてしまうのが得策です。
サイズを限定するだけで選択肢が大きく絞り込まれ、各機種の比較が容易になります。
サイズ決定に際し、筆者が実際に試したのは、(後述のように)「
製品外寸と同寸法にカットした紙を車内に持ち込み、装着イメージを目視確認する」ことです。
(液晶画面サイズも判るようにしています)
これを行うことで、ナビを設置した状態の装着イメージがつかめ、周囲のスイッチとの干渉具合も把握できます。
結果として、自車に最適な画面サイズが定まり、迷うこともなくなります。
なお、
解像度(画素数)も極めて重要なポイントです。
画素数を積極的にアピールしていない製品は、解像度が低いことも多いです。
いくら画面が大きくても、画素数がそれに伴っていなければ、何の意味もありません。
マップの表示範囲に差が出ますし、高精細な画像は、見た目も美しく判りやすいです。
ディスプレイオーディオ、画面サイズと解像度の比較一覧
まず、各メーカーのディスプレイオーディオを、画面サイズ毎にまとめてみました。
(ページ末尾にも記載していますが、時間と手間をかけて調査し、まとめたものです。もちろん転載禁止です)
11インチ画面 ディスプレイオーディオ
メーカー | 型式 | 画面サイズ | 解像度 |
ALPINE |
DAF11Z
| 11インチ | 1280x720 |
DAF11V
| 800x480 |
7インチ - 2DINインダッシュ装着が可能なコンパクトサイズ
ATOTO
S8 Standard
S8G2A74SD
7インチ
AndroidAuto
CarPlay対応
上の画像は、筆者が使用しているスバルXVのインパネです。
現状ではダイヤトーンのサウンドナビが装着されています(このナビの画面は7インチサイズ)
これと同じ7インチサイズのナビを選択すると、基本的に同サイズですので、インストール作業も非常に楽になります。
ですがここは、
今どき主流の大画面ナビを付けてみたいと考えるのが人情です。
7インチ画面の解像度は、現在(一部の廉価モデルを除き)
1024x600が主流となっています。
800x480といった低解像度のモデルもあったりはしますが、できれば避けたいところです。
(はっきり言ってしまうと、ALPINE Vシリーズの7インチモデルである「
DA7」
がこの解像度です。Zシリーズなら1280x720画素なので充分高画質ですが、Vシリーズだけはやめておきましょう。解像度が低すぎます)
平成の時代でしたら800x480でもよかったのですが、今どきのカーナビ(ディスプレイオーディオ)でしたら、7インチで1024x600の解像度は欲しいところです。
7インチと似て非なるサイズに、7型ワイド(7V型)というのがあります。
これは、横幅を広げた7インチモデルと思って構いません。
一部のトヨタ車等に適合する、やや例外的なサイズです。
(詳しくは、このページの最下部で説明しています)
9インチ - 大画面で地図視認性も良く、大きすぎない
9インチ液晶画面とは、どのくらいの大きさでしょうか?
コピー用紙を製品外寸と同サイズに切り出して、実車と合わせてみました。
紙全体の大きさが製品の外寸サイズで、鉛筆で薄く線を引いているのは、液晶画面のサイズです。
10インチモデルとは、対角線の長さで2.54cmしか違いません。
充分大画面と言えるサイズです。
インストール作業に多少の加工は必要になりそうですが、ハザードスイッチやエアコンスイッチとの干渉も問題ないレベルです。
紙はエアコンスイッチの上に置いているだけなので、実際の装着時は、もう少し上方向にずれる予定です。
追記
「インストール作業に多少の加工は必要」と書きましたが、これは作業前の所感です。
実際には、インパネをカットするなど、そこそこの手間がかかっています。
それでもやはり、大画面の恩恵は素晴らしく、加工に見合うだけの価値があったと考えています。
マップ表示域が格段に広くなりましたので、見やすいだけでなく、地理に不案内な場所でもどのあたりを走行しているのか、自車位置のイメージが掴みやすくなりました。
実際のインパネカット作業については、下記ページをご覧ください。
● 関連ページ:カーナビ取付 インパネカット加工
なお、「面倒な作業はしたくない。それでも大画面ナビを装着したい」と思う方も多いと思います。
その場合は、「ディスプレイが脱着可能なモデル」を使いましょう。
画面を取り外した状態で本体を固定し、インパネ装着後にディスプレイ画面を取り付ければ、インパネをカットして分割しなくても、装着が可能です。
「DAH10Dマウント」が採用されている「
S8G2104PR-A」でしたら、この方法が可能です。
詳しくは、下記ページで解説しています。
● 関連ページ:ATOTO S8 徹底解説(S8G2104PR-A)
9インチモデルの解像度(画素数)は、要チェック
Pioneer
DMH-SF700
9インチ
9インチ液晶の解像度(画素数)は、
1280x720と
1024x600の2種類が主流です。
(一部に800x480という低解像度のモデルもありますが、これはもう例外と思って良いでしょう)
これより大きな10~11インチ液晶の場合は、1280x720ピクセルであることが多いですが、9インチモデルの場合は、解像度が各メーカーやシリーズ毎にさまざまで、一概に言えません。
例えば、上の画像の「Pioneer DMH-SF700」は9インチモデルで1280x720画素の液晶を搭載していますが…、
同シリーズの「DMH-SF500」は、同じ9インチでも1024x600画素となっています。(下の画像)
Pioneer
DMH-SF500
9インチ
ちなみに、7インチモデルで1024x600画素のモデルも多々あります。
9インチモデルにも関わらず、7インチモデルと画素数が同じであれば、7インチ画面を引き伸ばしたのと変わりありません。
表示可能な情報量や、文字や画像の精細度に差が出ますので、できれば1280x720のモデルを選びたいところです。
(画素数は、公式ページの「仕様」のところに小さく書かれている程度ですが、製品選びの重要なポイントですので、必ずチェックしておきましょう)
ちなみに、ATOTOは9インチモデルを1機種しか発売していませんが、PioneerとALPINは、(
前のページで解説したように)9インチモデルのディスプレイオーディオを複数ラインナップしています。
充分な画面サイズと高い視認性を持つ9インチモデルは、車幅の広くない日本車でも使いやすいサイズですので、これから伸びてくるものと思われます。
ちなみに、ATOTO唯一の9インチモデルであるA6G209PFは1280x720画素です。
(筆者が購入したモデルがこれです)
10インチ - スイッチやルーバーとの干渉は要チェック
ALPINE
DAF11Z
11インチ
ハイレゾ対応
こちらは10インチ画面のイメージです。
さすがの大画面ですが、これでは
ハザードスイッチの操作に支障が出そうです。
また、
液晶上部が送風口と被さっているため、送風の妨げにもなっています。
フルサイズのミニバンなど、車内空間に余裕があってダッシュボード面積の大きな車であれば、10インチ以上のモデルを取り付けても支障の無いことが多いですが、どうやらこの車両の場合、実質的に取付可能な液晶サイズの上限は「9インチ」のもようです。
このように、
紙をカットして製品外寸を再現し、実際の車両に持ち込んで「大きさ比較」をやってみるのは非常に有効です。
取り付けの時点で「サイズが大きすぎる」ということが判っても、
時すでに遅しです。
購入候補のカーナビが見つかったら、「製品外寸にカットした紙」を車内に持ち込み、装着イメージを確かめてみましょう。
装着可能な画面サイズの上限は、車両やインパネの作りによって、9インチだったり10インチだったりとさまざまです。カット紙を実車に合わせ、具合を確かめて見るのが一番です。
筆者の場合は、この「紙テスト」で「9インチモデル」に候補が絞られ、最終的にATOTO製ディスプレイオーディオ「A6G209PF」を購入・装着しています。
実際の装着イメージは下に掲載していますが、大きすぎず小さすぎず、フォット感も上々で良い選択だったなと思います。
9インチ画面カーナビ装着イメージ(スバルXV+ATOTO A6G209PF)
ATOTO
A6G209PF
業者に依頼せずに、DIYでインストールしたため、費用はカーナビ実費のみで済みました。
(右の画像の商品です。実売価格が表示されない場合は広告ブロッカーをOFFにしてみてください)
インパネの調整、加工等も自分で行っています。
(下のページに詳しく記載有り)
●
カーナビ取付 インパネカット加工
電源ハーネスは、旧ナビから外した配線に、ギボシ端子をかしめて自作しました。
●
カーナビ専用ハーネスの自作
11インチモデル、迫力の大画面
11インチは、はっきり言うとかなりデカいです。
筆者のように、元々7インチナビが装着されていた車両に取り付けるには、インパネ周辺のスイッチ類と干渉することが多く、少々持て余すサイズ感です。
一方、純正で大画面ナビが装着されていた車であれば、インパネ周りにかなり余裕がありますので、問題なく装着可能かと思います。
アルファードやヴェルファイアなど、車幅の広いミニバンに相性が良いでしょう。
(ハイエースなどにもおすすめです)
7型ワイド/7V型(一部のトヨタ・ダイハツ車に)
『
F7TYC7XE』は、
7型ワイド(7V型)の開口部に収まるように作られたカーナビで、「トヨタ車用」として発売されているものです。
(「205mm x 104mmダッシュボード開口部を備えた特定のトヨタモデルと互換性があります」との公式説明がありますが、実際はトヨタ車だけでなく、ダイハツ・日産にも適応車種があります)
(右の画像の商品です。実売価格が表示されない場合は広告ブロッカーをOFFにしてみてください)
『F7TYC7XE』はLinuxOSではありますが、(7型ワイド取付車種であれば)パネル開口部をカットして広げるなど、特別なインストール作業をする必要がなく、取り付け後のフィット感も申し分ありません。
『F7TYC7XE』には、手探りでも操作しやすいボリュームノブが付いています。
音量や曲送りがボタン操作ではなく、操作しやすい回転ノブというのがポイントです。ステアリングリモコンが無くとも、これなら視線は道路に向けたままで、手探り操作が可能です。
ハイエースやプロボックス、ハイゼットなど、商用使用の車に装着するため、カーナビには費用がかけられないものの、CarPlay/Android Auto対応が必要な場合に良い選択となり得ます。
7型ワイドサイズとは?
7型ワイド(7V型)について、もう少し説明しましょう。
ナビ取付用のダッシュボード開口部は、近年9V型や8V型が多くなっており、さらには開口部サイズに左右されないフローティングタイプも増えてきましたが、元々は2DINサイズが主流でした。
2DINサイズは、横180mm x 縦100mmで規定されています。
2DIN開口部には、7インチ型液晶が収まりますが、これをさらに横に2cm広げ、横200mm x 縦100mmとしたものが、『7型ワイド』です(7V型とも呼ばれます)
トヨタ車やダイハツ車、日産車の一部に、この大きさの開口部の車種が存在します。
純正ナビとしては…。
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トヨタ純正ナビ NSZT-W68T(外形寸法197mmx97mm)
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トヨタ純正ナビ NMZK-W73D(外形寸法206mmx104mm)
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日産純正ナビ MM518D-W(外形寸法206mmx105mm)
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日産純正ナビ MM318D-W(外形寸法206mmx105mm)
…などの製品があり、市販モデルとしては…
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パナソニック ストラーダ CN-HE01WD(外形寸法206mmx104mm)
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パナソニック ストラーダ CN-HE02WD(外形寸法206mmx104mm)
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ケンウッド 彩速ナビ MDV-S709W(外形寸法206mmx104mm)
-
ケンウッド 彩速ナビ MDV-M809HDW(外形寸法206mmx104mm)
…などがあります。
用語解説:CarPlayとAndroid Auto
●
ディスプレイオーディオ、Androidカーナビ(用語解説)
●
ATOTO製品一覧(amazon)
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なお、当サイトの説明には、一部筆者が作成した用語が含まれています。
これは、説明をわかりやすくするための措置ですが、公式にはそのような呼称は用いられていないものも多々あります。
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