ATOTO S8 徹底解説
このページでは、ATOTO製カーナビのS8シリーズについて解説します。
A6・F7・S8シリーズの違いや、製品番号(型式)の読み方については「
ATOTO A6 S8 F7 比較と違い」のページを、
ATOTOナビの第2世代ついては、「
ATOTO 第2世代(GEN2)とは?」のページをご覧ください。
S8シリーズとは?
製品名の最初の2文字が『S8』となっているのがS8シリーズです。
S8シリーズは、A6シリーズと同様にAndroidOSを使用し、ATOTO公式サイトでは"Flagship Series"(旗艦シリーズ)と表現されています。
(『旗艦』が多数存在するのはおかしい話ですが、要は(A6・F7に対して)上位シリーズという意味です)
CarPlay/Android Autoに対応しているだけでなく、「
アンドロイドナビ」ですのでネット親和性が高く、Googleプレイストアを介してサードパーティ製アプリを自在にインストール可能です。
(このあたりはA6シリーズと同様です。F7シリーズはLinuxOSですので、アンドロイドナビではありません)
A6との決定的な違い
S8とA6で決定的に違うのは、SoCチップ(CPU)の速度です。
A6が1.6Ghz(ARM CortexA55 コア数8)に対し、
S8は1.8Ghzと高速になっており、
GPUも組み込まれているため、
高速2秒起動が可能です(UNISOC 7862 コア数8)
(バックギアに入れた時の画面の切り替わり速度や、音楽再生時の開始スピードなどにも差が出ます)
スマホの使用感でも同様のことが言えますが、チップセット周辺の能力は、何よりも重要です。常にサクサクと反応してくれると、
ストレスフリーで快適な使用感が得られるからです。
6種類のモデル群
S8シリーズには、
Standard、Premium、Pro、Mass Popularization、ULTRA、ULTRA Plus、など、
6種類のモデル種が存在します。
※ 以前はLite(LT)というモデルがありましたが、今は無かったことにされています。
さらに、複数機種が存在するモデル種もあるため、製品識別が難しく、非常に判りづらいのがこのS8シリーズです。
ですが、安心して下さい。
わたくしこと
月寅次郎が、S8シリーズ全機種をひとつひとつ調べて一覧表を作成し、判りやすいようにまとめました。
(ページ末尾にも書いていますが、転載・コピー禁止です)
※ 補足
以前は「LT(ライト)」というグレードがありましたが、ラインナップから消えたため、当ページの表からも削除しています(2023年11月27日修正)
LTは、S8とは名ばかりのモデルであり、実質的にはA6PFとスペックが同じという、曰く付きモデルでした。
そのせいか、今では闇に葬られて消されており、販売ページの痕跡すら無くなっています。
ATOTOも「さすがにこれはマズイ」と思ったのかもしれません。
● 関連項目:S8 LT(Lite) - 実施的に「A6 PF」と同じ
S8 モデル種別の見分け方
まずは、
S8シリーズにおける、各モデル種の見分け方を確認しましょう。
モデル種別を理解することで、S8シリーズの概要が把握できます。
(A6、F7も同様ですが、これが判らないとATOTO製品の識別自体が難しくなります)
(上の表のリンクをタップすると、各モデル種の解説に飛びます)
製品型式の末尾2桁を見ることで、その製品の
モデル種別(グレード)が判ります。
「
S8G2A74
SD」を例に取ると、末尾2桁は
SDですので、
スタンダードモデルであることが判ります。
PMはプレミアム、PRならプロ、ULはウルトラ…といった具合に、S8シリーズでは6種類に分けられています。
(MSは「マス ポピュライゼーション」と読むのですが、長すぎるので、当ページでは「マスポピュ」と略称表記します)
この後でも解説しますが、モデル種が判明すれば、液晶パネルの種類や、搭載メモリ量、セルラーモデムの有無なども自ずと判別がつくようになります。
これさえわかれば、不自然な日本語の説明文を逐一読む必要はありません。
(2023年11月に確認済みですが、あくまでもこの時点の話です。将来的にこの規則性が保証されるものではありません。購入モデルが定まった後は、念のため自分の目で確認しましょう)
ATOTO S8 製品一覧
S8シリーズのモデル種別がわかったところで、各製品毎のスペックを見てみましょう。
※ 上の方が低グレード、下の方が高グレードとなるように並べています。
※ サイズは画面サイズを意味します。7in = 7インチ、10in = 10インチ
※ 『操作』の「タッチ」は全面タッチパネルを意味し、「物理」は物理ボタン付きのモデルを指します。
※ 「容量」の「3G+32G」は、メモリ搭載量3G、ストレージ容量32Gを意味します。
※ ATOTO公式サイトで10.1インチと表記されているパネルは、ここでは簡略的に10インチと表記しています
上の表を踏まえて、S8のポイントを整理してみましょう。
ATOTO S8 グレードの違い
S8シリーズは、7種類のモデル種別(グレード)に分けられます。
各グレードを低い順から並べると…、
-
SD(Standard)
-
PM(Premium)
-
PR(Pro)
-
MS(Mass Popularization)
-
UL(Ultra)
-
UP(UltraPlus)
…となります。
注目は、2023年に追加された最新モデルの「S8 MS」です。
これまでS8シリーズには9インチモデルがありませんでしたが、ついに登場しました。
●
S8 MSの解説 はこちら。
また、amazonでは未発売のため、ほとんど知られていませんが、
S8PRのニューバージョン「G1」も、要注目です。
(旧型在庫を売り尽くすためか、新型は楽天でこっそり販売されています)
●
S8 PR「G1」の解説 はこちら。
ATOTO S8 液晶パネルの違い
モデル | 液晶 |
SD(スタンダード) | IPS |
PM(プレミアム) | QLED |
PR(プロ) |
MS (マスポピュ) |
UL(ウルトラ) |
UP(ウルトラプラス) |
上の表は、各モデル毎の液晶パネル一覧です。
S8シリーズはATOTOナビの高級モデル群ですので、SDを除くすべてのモデルに、
高い映像表現力を持つQLED液晶が採用されています。
逆に、
IPS液晶を採用しているのは、
SD(Standard)のみとなっています。
(以前はLTにも採用されていましたが、LTモデルが製造終了となったため、現在ではこのSDモデルだけとなっています)
※ IPS液晶は、主に中堅モデルのA6シリーズや、低価格モデルのF7シリーズに採用されている液晶パネルです。
ATOTO S8 メモリ・ストレージ量の違い
モデル | メモリ量 | ストレージ容量 |
SD(スタンダード) | 3GB | 32GB |
PM(プレミアム) |
PR(プロ) | 4GB |
MS (マスポピュ) |
UL(ウルトラ) | 64GB |
UP(ウルトラプラス) | 6GB | 128GB |
各モデル毎の、メモリ量、ストレージ量の違いは、このようになっています。
正直言って、
UP(ウルトラプラス)の6GB+128GBは、過剰スペックとも言える領域です。
(車そのものが生活環境と化している職業ドライバーの方や、大量の音楽・動画データを入れて使用する場合は、この限りではありません)
一般的な使い方であれば、
3GB+32GBの容量で、サクサク快適に作動します。
将来的に長く使うこと考慮に入れ、少し余裕を持たせたい場合は、
S8 MS(マスポピュ)、もしくは
S8 PR(プロ)のあたりがおすすめです。
(メモリ搭載量が4GBと余裕がありますので、将来的にスマホ側が高スペック化しても対応可能です)
追記(2024年3月)
「S8 PR」のメモリ搭載量は、元々3GBでしたが、2024年2月頃より4GB搭載品に切り替わりつつあります。
(当サイトも、それに応じて、表記を4GBへと変更しました)
これについて、ATOTO公式店に問い合わせたところ、
「3GBメモリ品のS8PRの在庫が無くなり次第、4GBメモリのS8PRに、自然に切り替わる」との回答がありました。
当サイトの読者の方からも、「通販サイトの表記は「3G+32G」だったが、実際に送付されてきた製品には、「4G+32G」の記載があった」との報告を受けています(連絡ありがとうございます)
2024年3月の時点で、「4GBメモリ品のS8PR」への切り替わりは終了しつつあるようですが、一部の通販サイトでは、スペック表記の修正が未完了のようです
(通販サイトの表記が3GBのままであった場合、実際に送付されてくる品が3GBなのか4GBなのか確認したい場合は、事前に問い合わせるのが確実です)
ATOTO S8 セルラーモデム(SIMスロット)の有無
モデル | SIMスロット |
SD(スタンダード) | 無し |
PM(プレミアム) |
PR(プロ) | 有り |
MS (マスポピュ) |
UL(ウルトラ) |
UP(ウルトラプラス) |
各モデル毎の、セルラーモデム(SIMスロット)の有無は、このようになっています。
SIMスロットが有る(SIMカードを差し込める)ということは、セルラーモデムが標準装備ということです。
さらに言い換えると、
ディスプレイオーディオ単体でネット接続が可能であり、
スマホと接続し、テザリングしなくとも、ネットにアクセス可能ということです。
下記投稿にあるように、毎回のテザリングが面倒という方は、
PR(プロ)、
MS(マスポピュ)、
UP(ウルトラプラス)など、セルラーモデム内臓(SIMスロット付)のモデルがおすすめです。
さてここまでは、S8シリーズを大まかにスペックで分類してきました。
次は、液晶パネルサイズ毎に、各モデルを見てみましょう。
(7インチ、9インチ、10インチの3種類が存在します)
ATOTO S8 - 7インチモデルの比較
わかりやすいように、7インチのモデルだけを抜き出して表にしてみましょう。
7インチはすべて1024x600画素で統一されておりで、
低画質のモデルが存在しないのはATOTOの良いところです。
(国産メーカーですと、中~低画素数のパネルを平気で使ってくるところです)
7インチで全面タッチパネルが良い場合は、
S8G2B74PMと
S8G2B74MSが選択肢となります。
SDとULは、同じ物理ボタン付きのモデルですが、液晶タイプ、容量、SIMスロットの有無等の違いがあります。
ATOTO 7インチ 最新情報
S8でなく、A6の話ですが、7インチで1280x720画素という高解像度モデル、『A6G2C7PP』がリリースされました。
これは、9インチや10インチと同じ画素数を、7インチで実現した注目モデルです。
詳細は、A6G2C7PP 詳細解説をご覧ください。
ATOTO S8 - 9インチモデルの比較
9インチモデルは、10インチに迫る大画面を持ちながら、10インチモデルと同じピクセル数を表示可能です。
(これはあくまでもATOTO製品内での比較になりますが、単位面積あたりの解像度は、10インチパネルよりも上なのです)
室内がコンパクトな車両でも実装しやすく、大画面を享受できる9インチモデルは、筆者おすすめのサイズです。
(筆者も実際に、9インチのA6G209PFを使用しています)
※ 上の表のリンク先ですが、
S8U2098PR、S8U2099ULは、ATOTO公式楽天市場店をリンクしています(他のモデルはすべてamazonをリンク)
これは、S8U2098PRとS8U2099ULについてはamazonでの販売ページが無いためです。
『S8U2』について
ATOTO S8 U2シリーズ・スペック一覧
モデル | 型式 | サイズ | 画素数 | 液晶 | 操作 | 容量 | SIM |
U2 PR |
S8U2098PR
| 9in | 1280 x 720 | IPS | タッチ | 4G+ 64G | 有 |
U2 UL |
S8U2099UL
| 6G+ 128G |
U2 PR |
S8U2118PR
| 10in | 4G+ 64G |
現在、S8シリーズはG2世代が主流となっています(製品型式の上4桁が『S8G2』の製品)
『S8U2』は以前から存在していたモデル群であり、メインストリームからは落ちていたはずですが、2023年以降、「S8U2098PR」「S8U2099UL」の2機種が「最新型バージョン」としてリリースされました。
※ 「最新型バージョン」というのは、ATOTOの販売戦略上の方便であって、表記としては正確ではありません。
使用パーツを見てみると、従来型とさして変わりありません。発売年度が新しいだけで、スペック的には従来モデルと同等なのです。
言ってみれば、最近発売された、廉価版バージョンです。
ただ、見方を変えれば、高価なパーツを敢えて使わず、コスパ重視で組み上げたマシンという見方も可能です。
U2は、
Pro/Ultraであるにも関わらず、QLEDではなく、IPS液晶が採用されていたり、メモリ/ストレージ容量が他のProモデルと異なっていたりと、分類に苦慮するモデル群です。
また、
ATOTO公式サイトにも、一切の記載が無く、位置づけも不明であり、謎のモデル群となっています。
(もしかすると、余剰パーツの在庫量を調整するために組み上げた、公式ラインナップには載らない『裏製品』ではないかと、穿った見方をしたくなります)
追記1
『U2モデル』に関しては、ATOTO公式に確認を取りました。
どのようなモデルなのか、ようやく判明しました(下のリンク先で解説しています)
● 関連ページ:謎の『U2』モデル
追記2
「G2世代が主流」と書きましたが、その後、バージョンアップ版として新たに「G1」モデルが発売されています。
(間違って旧型品を買ってしまわないよう、注意です)
時系列で整理すると、G1(第1世代) → G2(第2世代) → G1(1DIN装着可)となっています。
命名規則が適当すぎるところは、「ATOTOいい加減にしろよ!」と言いたくなるところですが、それを分かりやすく解説するのが、このページの役目でもあります(詳細は下記リンク先をご覧ください)
● 関連ページ:新世代G1モデル(バージョンアップ版)
ATOTO S8 - 10インチモデルの比較
S8の10インチモデルを表にすると、こうなります。。
ATOTO S8の10インチモデルは、3機種存在します(新・旧も合わせると5機種)
10インチモデルはすべて1280x720画素です。こちらも解像度としては申し分ありません。
セルラーモデムの有無(SIMスロット)、容量の大小、タッチパネルと物理ボタン、などの違いがあります。
PRとUPは、液晶画面の脱着が可能ですので、
インストール作業が楽なモデルです。
(業者に任せず、自分でDIY装着する場合におすすめです)
※ 上の表で、(新)と書かれたモデルは、amazonでは販売されていません。楽天のみで販売されています。
また、(旧)のモデルは、楽天市場のATOTO公式店からは、既に販売ページが削除されています。
なぜそのような、ややこしいことになっているかというと、「経営的な大人の事情」が絡んでいます。
詳細はこちらの、S8 PR(Pro)に、新型登場の、後ろの方に書いています。
ATOTO S8 おすすめ順、全モデル解説
モデル種毎の解説と、画面サイズ毎の比較が一通り終わりました。
これ以降は、各製品を一つ一つ取り上げて、個別に解説をしてみましょう。
各モデルを紹介する順番は、「
月寅次郎の、おすすめ順」で掲載しています。
今のところのおすすめ順は…
-
MS(マスポピュ)
-
PR(プロ)
-
PM(プレミアム)
-
UP(ウルトラプラス)
-
SD(スタンダード)
-
UL(ウルトラ)
…としています。
このうち
「本当におすすめ」なのは、上位4モデルまでです(MSからUPまで)
上位4モデルに関しては、乗車時間や使用車種など、個人の使用形態によっても順位が変わります。
一方、下位2モデルは、どちらかというとおすすめしにくいモデルです。
おすすめの根拠、おすすめでない理由については、各モデルの解説で明示しています。
人によっては考え方が違うかもしれませんが、「そういう見方もあるのか~」と思って読んでみて下さい。順に読んでも良いですが、上のリンク先からジャンプも可能です。
※ S8 LTは、いつの間にか闇に葬られ、「無かったこと」にされていますので、このページの末尾に移動させました(そのうち消そうかと思います)
S8 MS(Mass Popularization)
「S8 MS」は、2023年に発売された最新モデルです。
MS(マスポピュ)は、S8シリーズの中でも、
おすすめ上位のモデルです。
おすすめのポイントは…。
-
待望の9インチモデルが存在
-
2023年発売の最新型(リセールバリューも高い)
-
S8シリーズの中でもハイクラスに位置(スペック的には十分。UL/UPのように過剰スペックでもない)
…であり、広く万人におすすめできるモデルです。
そのため「おすすめ1位」に挙げています。
筆者は2022年よりA6PFを使用していましたが、2024年にS8MSを購入、交換しました。
製品レビューは、ATOTO S8G2094MSを購入 をご覧ください。
(これまで使用していた「A6G209PF」と比較しての製品インプレッションです)
S8G2094MS - S8シリーズ待望の9インチ型ハイスペックモデル
モデル | 型式 | サイズ | 画素数 | 液晶 | 操作 | 容量 | SIM |
S8 MS | S8G2094MS | 9in | 1280 x720 | QLED | タッチ | 4G+ 32G | 有 |
「S8 MS」でありがたいのは、9インチのS8G2094MSがラインナップに加わったことです。
ATOTOの9インチモデルですが、以前はA6G209PFの一機種しか存在せず、選択肢が限られていました。
そういう意味では、
S8シリーズ待望の9インチモデルということができます。
さてこの「待望の9インチ S8G2094MS」ですが、最新モデルであるということもあり、どこにも抜かりがありません。
CPUは1.8Ghzのオクタコアが使用されており、メモリも4Gで余裕があり、内蔵セルラー付きでもあります。
(SIMスロットが付いており、SIMカードを刺せば、ディスプレイオーディオ単体で通話やネット通信が可能となります)
液晶パネルは、9インチ大画面に1280x720の高解像度、QLED液晶による映像表現力、これまた言うことがありません。
スペック的には何らの不足もなく、諸手を挙げておすすめできるモデルです。
発売されてから日が浅いため、販売実績はまだまだですが、これから徐々に人気が出て、ATOTOの人気主力モデルとなることでしょう。
追記:「人気主力モデルになる」と書きましたが、本当にそうなってしまい、挙句の果てに供給不足で在庫切れとなりました。入荷予定の詳細は、この下に記載。
(ここまでのスペックは必要なく、コストパフォーマンスを重視したい場合は、「S8 MS」ではなく「A6 PF」の9インチモデル、
A6G209PF
がおすすめです)
S8G2094MS - 追加情報1(2023年10月28日)
「S8G2094MS」は、2023年10月下旬現在で、amazonにて在庫切れです。
ATOTO公式に確認を取ったところ、
「S8G2094MS」の次回入荷予定は11月初旬
…とのことでした。
ですがその後、11月下旬になっても、製品が入荷する様子がありません。
これはおかしいと思い、ATOTO公式に再確認したところ…、
「S8G2094MS モデルは、現在在庫切れです。」
「再入荷の手配を進めておりますが、具体的な再入荷時期は未定となっております。」
…とのことでした。
(11月23日時点の情報)
…というわけで、
S8G2094MSは、いつ入荷するか不明です。
S8G2094MS - 追加情報2(2023年11月28日)
amazonにて「S8G2094MS」の販売が再開されました。
在庫が復活したもようです。
購入を検討中の方は、在庫がある時にすかさず買いましょう。
(下記リンクが、amazonの該当ページです)
ATOTOの9インチモデルは、パネル供給量に限りがあり、一度在庫が切れると、しばらく入荷しないことがありますし、ATOTOに入荷予定を確認しても、全くあてになりません。
実際に、11月初旬に入荷予定と言っていたのが、11月23日になっても入荷しませんでしたし、
11月23日時点で再入荷時期未定と言っていたのが、5日後の11月28日に在庫が復活し、しれっと販売再開しています。
(結果的に今回は、丸々1ヶ月間amazonにて在庫切れとなっています)
なお、この機種は、楽天では未発売となっていますが、これは、商品供給量が潤沢でない場合にATOTOがよくやる販売手法で、流通チャネルを限定して販売しているもようです。
(後述の「G1」も同様ですが、こちらは楽天のみで販売で、逆にamazonでは販売されていません)
S8G2B74MS - もう一つのMSモデル、こちらは7インチ
モデル | 型式 | サイズ | 画素数 | 液晶 | 操作 | 容量 | SIM |
S8 MS | S8G2B74MS | 7in | 1024 x600 | QLED | タッチ | 4G+ 32G | 有 |
S8G2B74MSは、S8G2094MSの9インチパネルを、そのまま7インチパネルにすげ替えたようなモデルです。
実際、
液晶パネル以外のスペックは、S8G2094MSと全く同一です。
S8G2094MSと同じ性能のディスプレイオーディオが欲しいものの、画面は7インチが良いという方におすすめです。
S8G2B74MSは、S8シリーズにおける7インチモデルの最新型なのですが、ATOTOの製品ラインナップには、7インチモデルが既に多数存在しています。
S8G2B74MSがどれだけの人気モデルとなり得るかは、ATOTOの値引き次第です。
他の7インチモデルとの価格差が少なければ、最新型のS8G2B74MSが売れるでしょうし、価格差が大きいようなら、よりお買い得感の高い
S8G2A74SD
や、
A6G2A7PF
など、従来型7インチモデルの人気が続くと思われます。
S8とA6、最新7インチモデル比較 (2024年1月追記)
A6シリーズに
『A6G2C7PP』という新モデルが登場していますが、これは
7インチで1280x720画素という高解像度を誇っています。
(7インチで1280x720画素というのは、極めてハイスペックで、S8シリーズにも未だ採用がありません)
せっかくですので、このA6PPと、S8MSの7インチを比較してみましょう。
比較一覧表を作ると、以下のようになります。
モデル | 型式 | サイズ | 画素数 | 液晶 | 操作 | 容量 | SIM | 速度 |
S8 MS | S8G2B74MS | 7in | 1024 x600 | Q L E D | タ ッ チ | 4G+ 32G | 有 | 1.8 |
A6 PP | A6G2C7PP | 1280 x720 | 4G+ 64G | 無 | 1.6 |
※ 速度 = SoCチップ速度のこと(CPU周波数)
S8MSは、ARM Cortex UIS7862 8コア、1.8Ghz(S8シリーズは、すべてこの1.8Ghzチップが採用)
A6PPは、ARM Cortex A55 8コア、1.6Ghz(A6シリーズは、すべてこの1.6Ghzチップが採用)
上記2つの
最新7インチモデルについては、
どちらがおすすめか、非常に悩ましいところです。
操作の切り替わりスピード、
サクサク動く操作感を優先するなら、1.8GhzのS8MSに分があります。
一方で、
画面解像度とストレージ容量では、A6PPの方がまさっています。
それぞれに、優れているポイントが異なりますので、優劣を付けがたいところです。
ちなみに、この2モデルに対する筆者の考え方ですが…、
SIM通信機能が不要の場合は、A6PPがおすすめで、
それ以外の場合は、S8MSがおすすめです。
なぜかというと、解像度とストレージ容量、そしてCPU速度の違いは、どれも
相対的な程度の違いであり、決定的な差異とはなり得ません。
それらは確かに「一つの違い」ではあるのですが、応答速度が少し早い、容量に比較的余裕がある、1インチあたりの表示可能ピクセル数が多い、…といった、相対的な優劣の違いです。その程度の差異は、それほど大きなものではないのです。
一方の
SIM通信機能の有無については、まさに、その機能が使えるかどうかの違いです。相対的なものではありません。
できるか、できないかの違いです。
ですので、(7インチモデルを購入する場合は)SIM通信機能を使わないと断言できる場合は、A6PPを、それ以外はS8MSがおすすめなわけです。
A6PP購入後に、「やはりSIM通信できる方が良かった」と後悔しても、後の祭りだからです。
(もちろん、自分の中で他に重視したいポイントがある場合は、それを優先しましょう)
なお、A6G2C7PPの詳細については、「
ATOTO A6 徹底解説」のページの、
A6G2C7PP 詳細解説の項目をご覧ください。
補足:Mass Popularization の意味
MSという略称は、『
Mass Popularization』のことであり、これは『
大衆化』という意味になります。
日本語にするとイケてない感じですが、「Popular」には「人気がある」という意味があり、「Popular + zation」で「人気のある状態にさせる」という意味を内包しています。
ATOTOとしては、「多数の人々から、高い人気を獲得するモデル」と表現したかったのかもしれませんが、端的に訳すと「大衆化」とならざるを得ず、プレミアム感とは真逆の陳腐なイメージとなってしまいます。
(これまで、Pro、Premium、Ultraなど、箔の付くネーミングを乱発してきたおかげで、良さげな単語が無くなってしまい、苦肉の策で捻り出したネーミングなのでしょう)
S8 PR(Pro) - 画面脱着可能で、DIYインストールが楽
S8シリーズのおすすめ2位は、PR(プロ)です。
S8 PR(プロ)の
最大のメリットは、画面の脱着が可能で、取付が簡単という点です。
画面を外して筐体固定が可能なため、DIYでもインストールが楽なのです。
また、画面の
チルト角や前後位置を調整可能ですので、
どんな車種でも最適な位置にセット可能です。
S8シリーズの中核に位置しますので、スペック的な過不足もありません。
(PM(プレミアム)より上、MS(マスポピュ)より下です)
※ S8 PRは、発売年度がやや古いですが、後述のバージョンアップ版「G1」を選べば、ほぼ最新型です(2022年下半期発売)
S8G2104PR-A - 10インチ、QLED、物理ボタン、セルラー内蔵、画面脱着
モデル | 型式 | サイズ | 画素数 | 液晶 | 操作 | 容量 | SIM |
S8 PR | S8G1104PR-A(新) S8G2104PR-A(旧) | 10in | 1280 x720 | QLED | 物理 | 4G+ 32G | 有 |
型式末尾に「PR」が付くのが「Pro」モデルであり、Proは「S8G2104PR-A」の1機種のみとなっています。
追記:「S8G1104PR-A」が後継機種として発売されました。2023年11月現在で、旧型とバージョンアップ版の2機種が併売中です。バージョンアップ版と旧型の違いは後述)
Proモデルはセルラーモデムが内蔵されており、SIMカードを挿入することで、(スマホによるテザリングやWifiを使用せずとも)製品単体でネットにアクセスが可能です。
このセルラーモデム内蔵というのが、Proモデル最大の特徴ですが、他にも「
DAH10Dマウント」が採用されているという点も見逃せません。
(意外なメリットがあるからです)
追記(2024年3月)
「S8 PR」のメモリ搭載量は、元々3GBでしたが、2024年2月頃より4GB搭載品に切り替わってきています。
メモリ搭載量が増量されたのは、新型(バージョンアップ版)であるS8G1104PR-Aと、旧型のS8G2104PR-Aの両方です。
(当サイトの表記も、それに応じて4GBへと変更しました)
DAH10Dマウントの意外なメリット
「DAH10Dマウント」は、画面位置の上下、前後、チルト(角度)の調整が可能です。
「フローティング機構」とも似ていますが、ネジ固定ですので、あくまでも「最適な位置に固定可能」というものであり、「画面を自在に動かせる」というものではありません。
ただこの
「DAH10Dマウント」は、ディスプレイが脱着可能でもあります。
画面を取り外すことで、ディスプレイオーディオの装着作業が楽になる点は、特筆すべきポイントと言えるでしょう。
筆者の場合、インパネ開口部が2DINサイズの車両に、9インチ画面の「A6 PF」をDIY装着しましたが、ナビを固定するとインパネが装着できず、インパネを付けるとナビの固定ができないという事態に陥りました。
最終的には、インパネをカット加工して装着しています。
(画面サイズがインパネ開口部よりも大きいため、どうやっても無理なのです。実際の様子は下記ページをご覧ください)
この「
DAH10Dマウント」は、
Proモデル(S8G2104PR)と、UltraPlusモデル(S8G2109UP)に採用されています。
ディスプレイの後装着が可能ですので、先にユニット本体を固定、次にインパネを装着し、最後にディスプレイをマウント可能です。
このため、
2DINサイズの開口部に、10インチ大画面を無加工で装着可能です。
装着時の難易度も大幅に低くなりますので、プロに依頼せずにDIY装着を考えている方にはおすすめとなるモデルです。
※ どの車両でも絶対に可能とは断言できませんが、上方からドライバーが入る程度の隙間さえ確保できれば、装着は可能と思われます。
実際の脱着手順については、下の画像をご覧ください。
「DAH10Dマウント」の分解・設置の詳細手順です(タップで拡大します)
S8 PR(Pro)に、バージョンアップ版登場(追加情報 2023年11月26日)
「S8G2104PR-A」に、バージョンアップ版が登場しました(2022年下半期より)
型式は「S8G1104PR-A」です。
(G2がG1へと変更されました)
そもそもG2は第2世代のことでしたので、バージョンアップ版が「G1」となると「第1世代に戻った?」と、誤解を招くところですが、今度のG1は第1世代を意味するのではなく、「
1DINに装着可能」を意味するとのことです。
(これも、ATOTO公式に直接確認を取った情報ですので、確実な情報です)
従来型の「S8G2104PR-A」は、2DIN開口部にしかインストールできませんでしたが、新型の「S8G1104PR-A」は、筐体が薄型に変更され、2DIN・1DIN、どちらの開口サイズにも装着可能です。
ディスプレイが脱着可能でインストールが容易な点は、旧型の良さを引き継いでいます。
ただこの、バージョンアップ版「S8G1104PR-A」は、いまだamazonでは販売されていません。
(製品ページそのものが存在しません。2023年11月に確認済)
ATOTO公式楽天市場店
からは購入可能です
(バージョンアップ版は、限られた流通経路で細々と販売されています)
新製品であるにも関わらず、なぜamazonで大々的に販売しないかと言うと、そこには理由があります。
新型と旧型を併売すると、新型のみが売れてしまい、旧製品の在庫を「売れ残り」として抱えることになってしまい、経営上好ましくありません。
そのため、バージョンアップ版を敢えてamazonでは販売せず、消費者には分からないように、
こっそりと旧型品の売り尽くしをやっているものと思われます。
恐らく、バージョンアップ版「S8G1104PR-A」がamazonで販売開始となるのは、旧型筐体のパーツ在庫が尽きる目処が立ってからとなることでしょう。
もちろんですが、
旧型品を掴まされたくない方は、バージョンアップ版を選びましょう。
(下のリンク先で購入可能です。言うまでもありませんが、買替時のリセールバリューが高いのは、新型の方です)
S8 PM(Premium) - 手堅い構成でリーズナブル
S8シリーズおすすめ3位は、PM(プレミアム)です。
PMはS8シリーズの中でも中堅的な位置にあり、
手堅い構成で、価格もリーズナブルに抑えられています。
そういう意味では、S8の中では「最も普通」とも言えるモデルですが、言い換えれば「
普通こそ最強」とも言えるのです。
車で例えると、トヨタ「カムリ」みたいなものです。
カムリは、ものすごく普通のセダンですが、それ故に、北米で21年連続ベストセラーとなっています。
価格と性能が、非常に高い水準でバランスしているからです。
S8G2B74PM - 7インチ、QLED、全面タッチパネル
モデル | 型式 | サイズ | 画素数 | 液晶 | 操作 | 容量 | SIM |
S8 PM | S8G2B74PM | 7in | 1024 x600 | QLED | タッチ | 3G+ 32G | 無 |
「S8G2B74PM」は、
「S8 PM」の7インチモデルです(上の画像)
7インチモデルで、現代的な全面タッチパネルが欲しい場合、(ATOTO製品では)これ以外に選択肢はありません。
A6シリーズと、
F7シリーズの一覧表を見ると判りますが、他の7インチモデルはどれも物理ボタン付きです。
「7インチ+全面タッチパネル」という条件を満たすモデルは、この「S8G2B74PM」しかありません。
そういう意味では唯一無二の部分を持っており、7インチサイズを選択する場合には、魅力的なモデルと言えるでしょう。
(ATOTOナビのラインナップ拡充により、状況が変わってきました。詳しくは後述しています)
「7インチ+全面タッチパネル」ラインナップが拡充(2023年11月27日追記)
ATOTO製品のラインナップが拡充され、「7インチ+全面タッチパネル」のモデルは…
-
F7シリーズの「F7G2B7WE」
-
A6シリーズの「A6G2B7PF」
-
S8シリーズの「S8G2B74PM」、「S8G2B74MS」
…の4モデルとなりました。
一覧表にすると、下のようになります
「CarPlay/Android Auto対応であれば、アンドロイドナビでなくても構わない」という場合は、
価格の安い「F7G2B7WE」がおすすめです。
(ただし、高速2秒起動はできませんので、悪しからずです)
「やはりアンドロイドナビが良い」という場合は、残り3機種のどれかとなります。
この3つのモデルのうち、コストパフォーマンスを重視するなら「
A6PF」がおすすめです。
これよりさらに、メモリ容量とCPU速度に余裕を持たせたい場合は、「
S8PM」が挙がりますし、さらにSIMスロット付きで、ナビ単体で通信機能を持たせたい場合は、「
S8MS」がおすすめです。
S8G2114PM - 10インチ、QLED、全面タッチパネル
モデル | 型式 | サイズ | 画素数 | 液晶 | 操作 | 容量 | SIM |
S8 PM | S8G2114PM | 10in | 1280 x720 | QLED | タッチ | 3G+ 32G | 無 |
「S8G2114PM」は、
「S8 PM」の10インチモデルです(上の画像)
「S8G2114PM」の競合モデルとしては、「S8 LT」の「S8G2113LT」が挙げられます。
「
S8G2113LT
」とは、画面サイズと画素数が同じであり、全面タッチパネルである部分も共通しています。
このため、外観からは同じ製品にしか見えません。
双方の異なる点は、液晶タイプとメモリ容量です。
PMモデルの方が1G多い3Gのメモリを搭載しており、
ディスプレイにはQLED液晶が採用されています。
価格的にはさほど大きな違いはありませんので、予算的に余裕があるならば「S8G2114PM」を、
10インチ液晶モデルで安いモデルを探しているのであれば「S8G2113LT」を選択すれば良いでしょう。
Androidナビでなくても構わない場合は、LinuxOS仕様のF7シリーズも選択肢に入ります。
IPS液晶のF7G211WE、QLED液晶のF7G211XEは、どちらも10インチサイズです
「S8 PM」より上位グレードとなる、S8 PR・UL・UPになると、コストパフォーマンスも低くなってきます。
価格的にリーズナブルなのは、この「PM」までであり、そういう意味ではおすすめのモデルです。
S8 UP(UltraPlus) - 最上位機種、乗車時間の長い職業ドライバーに
UP(ウルトラプラス)は、ATOTO S8シリーズの最上位機種です。
乗車時間の長い職業ドライバーには、このウルトラプラスがおすすめです。
PR(プロ)と同様に、画面の上下・前後・チルト角の調整が可能ですので、最も操作しやすい位置に調整可能。
長時間運転の強い味方です。
容量も6G+128GBであり、週一しか車に乗らない人にとっては、過剰スペックとも言えますが、車で寝食する職業ドライバーや、それに近い方であれば、この限りではありません。
UPは、「
S8シリーズ おすすめ4位」という位置づけですが、(後述のように)この容量が必要な方であれば、迷わず1位に挙げたいところです。
(なお、これ以降のモデルは「おすすめとは言えない」となります)
S8G2109UP - 10インチ、QLED、物理ボタン、セルラー内蔵、画面脱着
モデル | 型式 | サイズ | 画素数 | 液晶 | 操作 | 容量 | SIM |
S8 UP | S8G1109UP(新) S8G2109UP(旧) | 10in | 1280 x720 | QLED | 物理 | 6G+ 128G | 有 |
「S8G2109UP」で目を引くのは大容量のストレージです。
128GBと極めて大容量で、メモリも6GB搭載しています。
ここまでくると過剰スペックとも言える内容であり、たまにしか車に乗らないユーザーにとっては、不要とも言える容量です。
大量の動画や音楽ファイルを、内蔵ストレージに入れっぱなしで使わない限り、ここまでのスペックは必要ありません。
ですが逆に言うと、この
大容量が必要な方にとっては、これ以外の選択肢はありません。
他に特筆すべきポイントというと、4Gセルラーモデム内臓で、ナビ単体でもネットにアクセス可能であったり、
ディスプレイを脱着可能な「DAH10Dマウント」の採用がありますが、これらの機能は、S8 PR(プロ)にも採用されています。
そのため、ここまでの大容量が必要ない場合は、PR(プロ)でも構いません。
S8UPに、バージョンアップ版登場(2023年11月28日追記)
S8UPにも、バージョンアップ版が登場しています。
製品型式は、「
S8G1109UP」です。
筐体が薄型になり、1DIN開口部にインストール可能となりました(2DINもOK)
製品型式は「G2」の部分が「G1」に変わったのみで、「109UP」の箇所は同じです。
(このあたりは、S8PRのバージョンアップ版と同様です)
このバージョンアップ版ですが、amazonでは未発売であり、旧型(G2)しか販売していません。
一方、楽天市場のATOTO公式店では、新型G1のみが販売されており、旧型(G2)は既に製品ページが削除されています。
(間違って旧型を買ってしまわないよう注意が必要です。新型(G1)は、下記リンク先の、ATOTO公式店で購入可能です)
S8 SD(Standard) - IPS液晶なのにS8、それならA6PFでも良い
S8SD(スタンダード)は、S8シリーズの中で最もお手頃なモデルです。
他のS8シリーズとの主な違いは、
低価格なIPS液晶が採用されているという点です。
ただ、IPS液晶はA6 PFでも採用されており、そこまでグレードを落とすのであれば、「
もうA6PFでも良いじゃない」と言いたくなるモデルでもあります。
そのため、個人的には「
おすすめとは言えない」に分類しています。
よりコスパの高いA6PFの方が、おすすめだと思うからです。
(大幅に値引きされていれば、また話は別ですが…)
S8G2A74SD - 7インチ、IPS液晶、物理ボタン、前面入力端子
モデル | 型式 | サイズ | 画素数 | 液晶 | 操作 | 容量 | SIM |
S8 SD | S8G2A74SD | 7in | 1024 x600 | IPS | 物理 | 3G+ 32G | 無 |
「S8G2A74SD」は、
S8シリーズでありながら、お手頃価格を実現した戦略的なモデルです。
7インチ液晶ですので、2DIN開口部にインダッシュ装着可能であり、幅広い車種に手軽にインストールできるのも良いところ。
(価格競争力もなかなかのものがあり、ATOTOナビの中では売れ筋の一つです)
この「S8G2A74SD」は、A6シリーズの「
ATOTO A6G2A7PF」と画面サイズが同じであり、内容的にもよく似ています。
双方の主な相違点ですが、この「S8 SD」の方が、
「A6 PF」よりも搭載メモリが1G多く、さらに前面端子も豊富で、AUX入力、microSDスロット、USB端子が用意されています。
逆に言うと、それくらいしか違いません。
S8シリーズを選択するのであれば、もう少し上のグレードでなければ、A6との差別化が計れません。
そういう意味では少し中途半端なモデルとも言えます。
S8 UL(Ultra) - これといった特徴に乏しく、ただ高いだけ
S8UL(ウルトラ)は、ストレージを増設しただけの、
これといった特徴に乏しいモデルです。
何のためにこのモデルが存在しているのか、よく分かりません。
本当に大容量が必要なのであれば、UP(ウルトラプラス)をおすすめします。
実際に
あまり売れていませんし、人気もありません。
おすすめとは言い難いモデルです。
S8G2A78UL - 7インチ、QLED、物理ボタン、前面入力端子
モデル | 型式 | サイズ | 画素数 | 液晶 | 操作 | 容量 | SIM |
S8 UL | S8G2A78UL | 7in | 1024 x600 | QLED | 物理 | 4G+ 64G | 有 |
「S8G2A78UL」は、
7インチのUltraモデルです。
UltraPlusに次ぐ上位グレードであり、メモリ4GB+ストレージ64GBの大容量で、他モデルとの差別化を図っています。
とはいえ、
他にこれといった売りがないのもこのUltraモデルです。
敢えて言うならば、
7インチサイズでセルラーモデムを内蔵しているのは、このS8G2A78ULのみです(※)
その条件がどうしても必要な方にとっては、おすすめのモデルとなりますが、そのような方がどれだけおられるかというと、少々疑問にも思える機種でもあります。
※ 7インチMSモデルが登場したため、唯一とは言えなくなりました。ますます持って存在意義が薄れてきたモデルです)
S8 LT(Lite) - 実施的に「A6 PF」と同じ
いつの間にか消えてしまったS8 LT(ライト)
それもそのはず、実に誤解を招きやすいモデルでした。
S8とは名ばかりであり、チップセットまでA6PFと同スペックの1.6Ghzでした。
S8G2113LT - 10インチ、IPS液晶、全面タッチパネル
モデル | 型式 | サイズ | 画素数 | 液晶 | 操作 | 容量 | SIM |
S8 LT | S8G2113LT | 10in | 1280 x720 | IPS | タッチ | 2G+ 32G | 無 |
「S8 LT」は、はっきり言ってしまうと「A6 PF」と変わりません。
ディスプレイはIPS液晶、メモリ/ストレージ容量は2GB+32GBと、このあたりのスペックは「A6 PF」と同じです。
チップセットの速度も1.6Ghzであり、これも「A6 PF」と同じです。
「S8」シリーズには位置するものの、実質的にはA6シリーズと同じで、たいした差別化が図られていないのが、この「S8 LT」です。
そういう意味では、何のために「S8 LT」が存在するのか不思議なところですが、実はきちんと存在意義があります。
A6シリーズには、7インチと9インチのモデルはありますが、実は10インチモデルが存在しません。
このため「A6 PF」の10インチモデルを補完しているのが、「S8 LT」です。
実質的に10インチ画面の「A6 PF」だと捉えても構いません。
(そのくらい共通しています。ディスプレイサイズ以外に相違点が見当たりません)
このように、「S8」と名がついているものの、詳細にスペックを検証していくと、S8の名の付いた、実質的なA6モデルと言えるのが、このS8G2113LTです。
一方で、
Androidナビ(AndroidOS)で、10インチ画面、価格のお手頃なIPS液晶、という
3つの条件をすべて満たすモデルは、このS8 LT(S8G2113LT)1機種しかありません。
(S8G2113LTの発売時点での話です)
「QLEDパネルはハイスペックだが、地図表示にそこまでの色再現性は必要ない。むしろ価格の安いIPS液晶方が好ましい」と考える方には、おすすめのモデルです。
追加情報(2023年11月26日)
S8LT(S8G2113LT)は、2023年11月時点で、実質的に販売停止となっています。
amazonの販売ページでは、「在庫切れ」を通り越し、ページそのものが削除されている状態です。
S8LTのASIN(amazonコード)は「B09CT6XBFM」ですが、これを直接指定してページを開くと、S8G2B74PMのページに飛ばされます(リダイレクトされます)
わたしが「S8の名が付いているだけで、中身はA6と同じ」とか、さんざんこき下ろしたせい。 …ではないとは思いますが、現時点で入手困難です。
メモリ・ストレージ量、チップセット、液晶パネル等、主要スペックがA6PFと同じにも関わらず、S8モデルを名乗るのは、ATOTO側も「さすがにマズイ」と考えたのかもしれません。
接続ハーネス
ナビと車両を接続するハーネスについては、下記リンク先をご覧ください。
自作方法、専用ハーネス、ダイレクト接続ハーネスの3種類について解説しています。
● 関連ページ:カーナビ専用ハーネスの自作
● 関連項目:専用ハーネス(自作が苦手な人は素直に買いましょう)
● 関連項目:ダイレクト接続ハーネス(接続簡単。トヨタ用、日産用など、各車種ごとのリンク集あり)
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ATOTO S8 徹底解説
月寅次郎の本(著作)
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これは、説明をわかりやすくするための措置ですが、公式にはそのような呼称は用いられていないものも多々あります。
(ですので、パクるとまるわかりです)
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