ナビのファームウエア更新
ディスプレイオーディオ(ナビ)のファームウエアを更新しました。
(こちらも、次回の更新作業の時のため、備忘録代わりに記録しています)
公式ページの説明にやや分かりにくい部分もあったため、一度失敗して未更新となりましたが、作業をやり直して無事更新することができました。
ファームウエア更新 ATOTO公式説明
まず、ATOTOの公式説明文を読んでみましょう。

「設定」 → 「システム」 → 「端末情報」 → 「MCUバージョン」…とありますが、実際のところは
「設定」 → 「システム」 → 「デバイスについて」 → 「MCUバージョン」…が、正解です

こちらには、「ATOTO_A6_PF_9_Inch_OS_220811」をダウンロードして解凍する、とあります。
解凍後にフォルダを開くと、その中にもzipフォルダがあるのですが、こちらは解凍する必要はありません。
(わたしはこのファイルも解凍してしまい、更新に一度失敗しました)
リリースノートを見ると、このファームウエアは…
「特定の問題の解決」「ブートロゴの削除」が目的となっており、バグ対処用のファームウエアであることが判ります。
ただ、どのようなバグを回避するためのものなのかは不明です。
(安定性向上に寄与しているものと思われます)
それでは、実際にファームウエア更新をやってみたいと思います。
まずは、ファイルのダウンロードからです。
ファームウエアのダウンロード
※ このダウンロード作業は、PCで行う場合を想定して執筆していますが、スマホで行う場合も考慮して加筆しています。
ご自分の作業環境に合わせて、読み分けてください。
ダウンロードページにたどり着くまで
ATOTOのファームウエア更新を探すと、以下のリンク先ページが見つかります。
●
ATOTO ファームウエア更新
このページには(下の画像のように)QRコードが表示されているだけで、実際のダウンロードファイルへのリンクはありません。
(非常に使いにくいですね)

仕方がないのでQRコードをスマホのカメラでスキャンし、ダイヤルゲージを回し、該当製品である「A6G209PF」を選択してみました。
するとようやく、更新用のダウンロードボタンが表示されました(下の画像)
とはいえ、このまま更新ファイルをスマホにダウンロードするのは、あまりおすすめできません。
なぜかというと、ファイル容量がそこそこ大きいからです。
(解凍後の状態で、1.56GBもあります)
パソコンでダウンロードした方が、その後の解凍作業や、USBメモリへの保存が簡単ですので、ここは一旦PCで作業したいと思います。
(スマホにダウンロードした大容量ファイルをPCに送るよりも、PC側で直接ダウンロードした方が楽です)
パソコンを持っていない場合
ロジテック
USBメモリ
microB/Type-C
Lightning
アダプタ付
パソコンを持っていない場合は、スマホでダウンロードするしかありません。
iPhoneの場合は、Lightning端子対応のUSBメモリ、
Androidスマホの場合は、Type-Cもしくは、microUSB端子に対応したUSBメモリを用意すれば、ほとんどの場合大丈夫です。
ロジテックのUSBメモリ「LMF-LGU3A016GBK」でしたら、microB/タイプC/Lightningの3種類すべてのアダプターが付属しており、これでしたら幅広い機種に対応可能です。
(右の画像の商品です。実売価格が表示されない場合は広告ブロッカーをOFFにしてみてください)
(容量は8GBもあれば充分なのですが、スマホのバックアップにも併用したい場合は、128GBなどの大容量のものを選択しましょう)
パソコンで作業する場合
JDTDC
Lightning対応
128GB USBメモリ
AppleMFi認証
-
スマホのブラウザに表示されているURLをコピーし、アドレスをPCへメール等で送信します。
-
URLアドレスをPCのブラウザに入力し、ダウンロードページをPC側で開きます。
実際に開いてみると判るのですが、このページはモバイルで閲覧することを前提とした作りになっています。
そのため、PCで開くと文字が大きくて操作もやりにくいです。
(ATOTO側の改善が求められるポイントです)
加筆と補足
このページをパソコンで閲覧している方は、このような面倒な手順を踏む必要はありません。
下に該当ページの『直リンク』を張っておきますので、直接ダウンロードページに飛んでください。
●
ATOTO ATOTO更新ファイル(モバイル閲覧用ページ)
※ このようにATOTO公式サイトでは、更新ファイルのダウンロードはスマホで操作するように作られています。
PCにダウンロードするには、操作性・作業性ともに劣悪ですので、今後の改善が望まれます。
ファイルの解凍

更新ファイルをダウンロードした後は、解凍してUSBメモリに保存します。
ファイル名:「ATOTO_A6_PF_9_Inch_OS_220811」
これで、ファームウエア更新の準備は完了です。
前述した通り、解凍後にフォルダを開くと、そのフォルダ内にもzipフォルダが見つかりますが、こちらは解凍してはいけません。
(中のフォルダまで解凍すると、更新に失敗します)
現在のファームウエアを確認

「設定」 → 「システム」 → 「デバイスについて」を表示させます。

表示された「MCUバージョン」の項目を4回連続タップすると、上の画像のようになります。
英字の書かれた黒い枠の中の最下段の行を読んで、現在のファームウエアのシステムバージョン日付を確認します。
"System 2022-06-11 09:24:49 Saturday" とありますが、この日付がファームウエアのバージョン日付です。
今回更新するファームウエアは、日付が「2022-08-11」です。
もしも、表示が "System 2022-08-11…"となっていれば、「2022-08-11」のパッチを当てる必要はありません。
更新用ファームウエアの適応・USBメモリの接続
BUFFALO
USBメモリー
16GB
USB3.0
オートリターン
ダウンロード&解凍したファームウエアを、USBメモリに入れ、ナビと接続します。
ナビとの接続には、外部ストレージ接続ケーブルを使用します。
上の画像の右上に「External Strage」というタグが見えますが、このケーブルがそれです
ここで重要なのは、接続するのは「外部ストレージ接続用」であり、「スマホ接続用ケーブル」ではないということです。
どちらも端子は同じ「USB」なので、間違えないようにする必要があります。
ナビ取付時に、「外部ストレージ接続ケーブル」は使用しないと判断し、このケーブルを背面端子に装着図にインストールした場合は、改めてこの時点で「外部ストレージ接続ケーブル」を装着しなおす他ありません。
わたしはこのパターンに嵌ってしまい、(面倒ではありましたが)一旦ナビを取り外し、背面端子にケーブルを接続して、ナビを装着し直しました。
なお、上の画像に写っているUSBメモリは、BUFFALOのオートリターン機能付きの製品です。
(キャップレスで端子が中に引っ込むタイプ。少し価格も高めです。価格の安い商品は、ページをスクロールして右下の方を見てください)
USB3.0対応で8GBのものを使用していますが、USB2.0のメモリでも何ら問題はありません(転送速度が異なるだけです)
ファームウエア更新開始
バッファロー
USBメモリ
16GB
USB3.0
ファームウエアの入ったUSBメモリを正しく接続すると、上の画像のメッセージが現れます。
日本語に訳すと…、
「ファームウエアが検出され、アップデートしています。お待ちください…「スタート・キャンセル」
となります。
ここはスタート押して先に進みましょう。
インストール
エレコム
USBメモリ
16GB
USB2.0
どうやらインストールが始まったようです。
(この光の輪がゆらゆらしている画面は、意外に長く表示されます。気長に待って下さい)
「Instolling system update」という表示がありますので、「システムアップデートをインストール中」ということになります。
よく見ると、右側の縦棒が進捗状況を示しています。
細い棒が、下から徐々に太くなっていくのを眺めながら待ちましょう。

画面は変わり、システムアップデートのログが、上方向に(画面上では左方向)流れていくようになりました。
ログ情報を読み取ってみると…、
スクリプトが走りました。
アプリケーションを生成しています。
ライブラリを抽出しました。
…といったことが表示されています。

ファイルがどんどんextract(抽出)されていきます。
ログ画面はさらに進みます。
インストール完了
パイオニア
車載用Wi-Fiルーター
カロッツェリア
DCT-WR100D
「Fail!(失敗)」という赤文字もいくつか表示されましたが、これは気にしなくて良いとのことでした。(ATOTOに尋ねて確認済みです)
最後にコマンドが入って、システムがマウントされました。
最後の最後に緑文字で、「アップデート成功!さらにデバイス除去(3)」と表示がなされています。
どうやらこれがラストメッセージであり、ファームウエアの更新が終わったようです。
システム再起動
キャンパー室内灯
LED車内照明
COB素子
DC12V-36V
audio-technica
AT-AQ405
AquieT
ドアチューニングキット
デッドニング
TRYONE
タブレットホルダー
画面は変わり、Googleロゴが燦然と輝き出しました。
システム再起動中というわけですね。
バックグラウンドでは、システムコードがロードされているところなのでしょう。
アンドロイドカーナビは、GoogleのAndroidOSで動いています。
ちなみに、従来型のカーナビOSは、Windows AutomotiveやMicrosoft Autoをベースに、ユーザーインターフェースを作り込んだものが多いです。
ATOTOをはじめとする「アンドロイドカーナビ」は、ナビ機能を社内で作り込むことはせず、Googleナビなどのナビアプリをそのまま利用することで、ナビゲーション機能を実装しています。
このため、ナビ機能の独自化、差別化、作り込みにかかるプログラミング費用や、高精度地図データのコスト負担が無くなりました。
要はナビ機能のプログラミングや地図データに、開発費が一切かかっていないのです。
もっさりとしか動かない従来型の高機能ナビが十万円を軽く超える価格となるのは、地デジチューナーやDVDプレーが付属しているという機器的コストもあるのですが、こういった高額なプログラミング開発費や地図データのコストの積み上がりも要因の一つです。
アンドロイドカーナビ(ディスプレイオーディオ)は、コモディティ化した汎用パーツを組み上げて最低限のUIを作リこめば、それだけで立派にカーナビ製品として成立してしまうため、コスト負担が非常に少なくて済み、それが製品価格に反映されています。
カーナビの世界も、時代が変わったものだなあと、改めて思います。
Googleさん、本当にありがとうなのです。

システム再起動が終了し、ATOTOのメイン画面が表示されました。
ファームウエア更新・完了の確認

改めて、設定画面からデバイス情報を表示させ…、
Belkin
MagSafe対応
ワイヤレス
車載充電器
システム日付を確認してみましょう。
最下段の日付は、"System 2022-08-11…"となっています。
更新ファイルと同一の日付となりました。これで、無事ファームウエア更新が終了したことが確認できました。
今回の更新は、細かなバグ修正が主のようで、操作自体には特に変更は見られません。
リリースノートにも、「特定の問題の解決」と「ブートロゴの削除」と書かれており、主に安定性向上のためのファームウエアであることが判ります。
(ハングアップや異常終了を減らすためのアップデートです)
さて、無事に更新が終わったわけですが、ファームウエア更新を行うと、さまざまな設定が初期値に戻ります。
重要な設定値を記録しておけば、設定値が失われた際にも、比較的楽に再設定が可能となります。
次のページでは、ATOTOナビの主要な設定を紹介します。
● 次ページ:
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