ATOTO 第2世代(GEN2)とは?
このページでは、ATOTO製カーナビ(ディスプレイオーディオ)の第2世代(GEN2)について解説します。
A6・F7・S8の3シリーズの違いや、型式の意味(読み方)に関しては、
ATOTO A6 S8 F7 比較と違いのページをご参照下さい。
GEN2、ATOTOの『第2世代』とは
ATOTO製品名(型式)の3~4桁目が『G2』となっているモデルが、GEN2(第2世代)に相当します。
「GEN2」というのは、Generation2を意味し、
ATOTO社の第2世代型ディスプレイオーディオを指します。
ATOTOに確認を取ったところ、「GEN1」は2021年1月より前に製造されたモデルとのことで、
GEN2は2021年2月以降の製造モデルを指すとのことです。
(「製造された」との回答でしたが、これは言葉の使い方が誤っており、「発売開始された」が、正しいものと思われます)
ただこの、ATOTOの言うところの第2世代というのは、前述のように、ただ単に年月で分けられているにしか過ぎません。
第1世代と第2世代の製品を比較すると、機能的には何ら変更が無いことに注目する必要があります。
「
第2世代」と大書して宣伝しているため、「なにやら凄そう」なイメージがありますが、
実際のところ、特に何かが変わったわけでもありません。
(近年リリースされたモデルは、筐体の奥行きが薄くなり、省スペースになっている傾向はありますが、その程度です)
ですので、「ATOTOの第2世代!」と大書されていても「だから何?ただの商売上の方便ですよね?」ぐらいに考えておいて良いです。
(少なくともATOTOが勝手にそう呼称しているだけであり、業界標準の呼称ではありません。ディスプレイオーディオという製品全体に、第1世代や第2世代という分け方があるわけではなく、国内メーカー他社には、この「第2世代」という呼称は通用しません)
追記(2023年10月)
2022年下半期以降、例外的に「新しいG1」とでも呼べるモデルが発売されています。
(このページの末尾で解説しています。下のリンクから直接ジャンプ可能です)
● 関連項目:新世代G1モデル(バージョンアップ版)
G2(第2世代)以外のモデル
G2(第2世代)以外のモデルは、どれだけあるか調べてみました。
型式の3~4桁目に、G2以外の英数字が入っているモデルが、これに相当します。
数は多くありませんが、いくつかの種類が存在します。
TY(トヨタ専用)、
U2(意味不詳)、
G1(第1世代)の3種類です。
追記
U2モデルの意味が判明しました(後述しています)
G1モデルは、これまで第1世代という意味でしたが、新しい意味が追加されました(これについても後述)
『TY』(7型ワイドモデル)
『TY』モデルは、「F7
TYC7XE」の
1機種しかありません。
このモデルは、一部のトヨタ車に採用されている、7型ワイド(7V型)の開口部にインダッシュ装着可能なモデルです。
サイズ的には特殊なモデルにあたりますが、
7型ワイド(7V型)の車種にぴったり装着可能という意味では、希少な存在でもあります。
なお、「TY」の意味ですが、これはTOYOTAの略称と考えてまず間違いないでしょう。
謎の『U2』モデル
あまり知られていませんが、G2にもG1にも該当しないモデルが存在します。
それは、『U2』です。
『U2』の名称が付くモデルは、現在3機種が確認されており、それぞれの型式は、
S8U2098PR、S8U2099UL、S8U2118PR、…となります。
(この「U2」の意味は、現在調査中です。追記:2023年10月に判明、後述しています)
S8U2118PRは、確認された最古のレビューが2020年10月ですので、決して新しいモデルではありません。筐体も、後方に長く伸びた従来型の形状です。
一方、
S8U2098PRとS8U2099ULは、2023年発売であり、ATOTOの中でも数少ない9インチモデル、希少な存在です。
S8U2098PRに関しては、生産量は限られているのか、他ショップでの併売は見られません。ATOTO楽天公式で細々と販売しています。
使用チップはA6PFと同様の、1.6Ghzのオクタコア(ARM Cortext A55)が使われています。
表記の正確性を期すならば、最新型というよりも、最近発売された従来型構成のモデルと言えます。
ATOTO S8 U2シリーズ・スペック一覧
モデル | 型式 | サイズ | 画素数 | 液晶 | 操作 | 容量 | SIM |
U2 PR |
S8U2098PR
| 9in | 1280 x 720 | IPS | タッチ | 4G+ 64G | 有 |
U2 UL |
S8U2099UL
| 6G+ 128G |
U2 PR |
S8U2118PR
| 10in | 4G+ 64G |
これらの
「U2」は、製品としては存在するものの、amazonでは販売されていません。
(そのため、上の一覧表のリンク先は、ATOTO公式楽天市場店の製品ページにしています)
U2モデルは、PR(プロ)、UL(ウルトラ)とS8シリーズの上位グレードではあるものの、QLED液晶が採用されておらず、IPS液晶となっている点が特徴です(その分価格が安くなっています)
(他の部分に関しては、2021~2022年に発売されたモデルと同様で、スペックを見る限りでは『買いやすい価格に抑えた、コスパ重視モデル』という印象を受けます)
ATOTOの9インチモデルは、液晶パネルの供給量に限りがあるようで、よく品切れを起こします。
実際に、新型9インチモデルのS8G2094MSは、2023年10月下旬より11月下旬の現在に至るまで、在庫切れが続いており、しばらく入荷しそうにありません。
9インチモデルを探している場合は、S8U2098PR、S8U2099ULにも注目です。
● S8U2098PR(楽天で安い順に検索)
(S8シリーズ、Proモデル、9インチ、AndroidOS、4G+64G、IPS液晶、全面タッチパネル)
● S8U2099UL(楽天で安い順に検索)
(S8シリーズ、Ultraモデル、9インチ、AndroidOS、6G+128G、IPS液晶、全面タッチパネル)
● S8U2118PR(楽天で安い順に検索)
(S8シリーズ、Proモデル、10インチ、AndroidOS、4G+64G、IPS液晶、全面タッチパネル)
追記(2023年10月)
「U2」モデルについて、ATOTO公式に確認を取ったところ、「代理店向けモデル」との回答を得ました。
これまで、なぜamazonでは販売されていないのか、疑問に思っていましたが、特定販売店向けの専売商品ということであれば、頷けるところです。
エアコンや冷蔵庫など、家電の世界では(ヤマダ電機専売モデルなど)量販店用の専売商品がありますが、あれと似た形態の商品です。
量販店用専売品は、一般流通品とほぼ同じ商品なのですが、一部のスペックを落としたり、あまり使用されない機能を取り払ったりして、その分価格を下げ、お買い得感を出しているのがポイントです。
この専売品ですが、販売店側のメリットも大きく、ネット通販業者との価格競争を避けることが可能となります。
中身はほぼ同じではあるものの、一般流通品とは品番がわずかに異なる「別製品」なのですから、「どこよりも安い!」と、堂々と宣言できるのです。
(そのチェーン店系列でしか販売していなければ、必然的に最安値とならざるを得ないからです)
現状このU2モデルは、特定代理店のみで販売されているわけではなく、
ATOTO公式楽天市場店
をはじめ、楽天市場内の「PCあきんど」、「リコメン堂」、「家電と雑貨のemon
」など、いくつかの大手通販業者を通して販売されています。
※ このような細かい調査は、当サイトの売りの一つであり、独自性を持つオリジナルコンテンツです。
確認にはかなりの手間がかかっています。無断転載には法的措置を取りますので、ご注意下さい。
『G1』(第1世代)
前述のように、
『G1』は、ATOTOの第1世代モデルです。
「F7
G110XE-A」は、現在販売が確認されている
唯一の『G1』モデルです。
「F7G110XE-A」の
amazon登録日は「2020年8月7日」との記載が見られます。GEN2は2021年2月以降と規定されていますので、ここからも第1世代であることが判ります。
継続販売中の通販サイトもありますが、すでに「在庫なし」となっているサイトも見受けられます。
恐らくそう遠くないうちに、在庫切れとなるか、販売停止となるものと予想されます。
このように、
「G1」は旧世代、「U2」は実質的に型落ち、「TY」は特殊サイズ…となっています。
この
G1、U2、TYを除くと、(現在確認されているところでは)すべて『G2モデル』となっています。
追記(2023年10月)
「現状はすべてG2モデル」と書きましたが、ここに来て事情が変わってまいりました。
「新しいG1」とでも呼べるモデルが発売されています。
(この下で解説します)
新世代G1モデル(バージョンアップ版)
元々「G1」は、第2世代の「G2」に対して、旧世代の第1世代を示す名称でした。
ですが、2022年の下半期以降では、この意味がひっくり返され、別の意味を持つG1モデルが登場しました。
S8G1104PR-A、S8G1109UPの2モデルです。
これらは、1DIN開口部に取付可能という意味で、G1という名称が付与されています。
(上の画像のように、筐体が薄いため、1DINに装着可能です。2DIN開口部にインストールする場合は、付属の取り付けブラケットを取り付ければ装着可能です)
「S8G1104PR-A」は「S8G2104PR-A」のバージョンアップ版、
「S8G1109UP」は、「S8G2109UP」のバージョンアップ版、とされています。
このため、G1の方が最新モデルで、G2の方が旧モデルとなる逆転現象が生じています。
これまでは、G1が第1世代、G2が第2世代という扱いでしたが、ここに来てATOTOは、最新型モデルにG1名称を与えるという、無茶な命名をしています。
(非常に分かりにくいですね)
ちなみにこれら2モデルの特徴ですが、ディスプレイの脱着が可能ですので、1DIN・2DIN開口部にインパネの加工をせずに取付可能です。
(S8G2104PR-Aに採用されていた、DAH10Dマウントと同様の仕組みです)
● 関連ページ:
DAH10Dマウントの意外なメリット
● 関連ページ:
カーナビ取付 インパネカット加工
筐体を車体に固定した後に、インパネを取り付け、最後にディスプレイを装着することが可能ですので、インストールが非常に楽なのです。
他のATOTO機種にはない、独自のメリットを持っていると言えるでしょう。
なお、この「バージョンアップ版」の2モデルに関しては、amazonでの販売ページがまだ存在しません。
そのうちamazonにも登録され、販売されるものと思われますが、現時点ではATOTO公式楽天市場店等を通じて購入するしかありません。
なお、旧型品のS8G2104PR-A、S8G2109UPに関しては、ATOTO公式楽天市場店から削除されており、徐々に入手が難しくなってきています。
(amazonではまだ購入可能ですが、わざわざ旧型品を好んで買う必要はありません)
●
ATOTO製品一覧(amazon)
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