ATOTO S8G2094MSを購入
ATOTO S8G2094MSを購入しました。
当ページでは、S8G2094MSについて、これまで使用していたATOTO A6G209PFと比較しながらレビューしてみたいと思います。
A6G209PFとS8G2094MS、外観デザインは基本的に同一
筆者がこれまで使用してきたA6G209PFと、今回新しくインストールしたS8G2094MSは、パネル下部に設けられている
タッチボタンの配列や大きさが同じです。
また、画面サイズも同一です。
このため、電源を投入していない状態ですと、外観からはほとんど見分けが付きません。
基本的に同じ筐体を採用しているようで、背面の端子配列もほぼ同じです。
一方で、採用されている画面のパネルには違いがあり、
A6G209PFは
IPS液晶、
S8G2094MSは
QLEDパネルとなっています。
ディスプレイパネルの違い
S8シリーズに採用されているQLEDパネルは、演色性が高く、鮮やかな色表現を見せてくれます。
「
画面が綺麗じゃないとね」という方は、
QLEDパネルが採用されている
S8シリーズがおすすめです。
とはいえ、
A6シリーズのIPS液晶も、必要充分なレベルで、そこそこ綺麗です。
こだわらなければ、IPS液晶でも充分です。
派手な色調よりも自然な色調の方を好ましく思うのであれば、IPS液晶の方がおすすめかもしれません。
IPS液晶とQLEDパネルの両方を実際に使用してみましたが、双方には極端に大きな差はありません。
同じ9インチ、同じ画素数(解像度)の画面で比較したところ、
QLEDの方が演色性が高く、やや派手目な色調に感じるといった印象です。
※ これは購入当時の印象です。使い続けるにつれて、次第に印象が変わってきました。これについては後述してます。
QLEDパネルとIPS液晶の比較
上の画像は、S8シリーズのQLEDパネルを、iPhoneのカメラで撮影したものです。
下の画像は、A6シリーズのIPS液晶を同じカメラで撮影したものです。
カメラ撮影の画像では、双方の違いはあまり感じられません(肉眼で見ると、違いが判ります)
肉眼で見た場合に違いが分かりやすいのは、(上の画像では)受話器マークのアイコンの黄緑色と、地図上に表示されている川の部分を示す水色です。
肉眼で見ると、
かなり鮮やかな発色となっており、
A6シリーズのIPS液晶との差を感じるところです。
QLEDパネル、3ヶ月使った後の印象
S8MSを3ヶ月ほど使用してみました。
結論から言うと、「
画面が綺麗なのは、やっぱりサイコー」です。
QLEDパネルを使用する前は、A6PFのIPS液晶を使っていたため、IPS液晶の演色表現が「自分の中でのスタンダード」となっていました。
そのため、S8MSのQLEDパネルを初めて目にした時は、「
こりゃまた、派手な画面だな…」と感じてしまったわけです。
その後、QLEDパネルの美しい映像表現に徐々に慣れてくると「
綺麗な画面の方が、やっぱりいいじゃない‥」となってきました。
昨今では、スマホやスマートウォッチなどでも、有機EL(OLED)搭載の製品が増えてきて、演色性とコントラストに優れた画面が当たり前になってきました。
そういった綺麗な画面を普段から目にしていると、「
カーナビの画面も、このくらい綺麗でなければ、見劣りするよね」という感じなのです。
そのようなわけで、購入当初は「IPS液晶でも良かったのでは?」と感じていましたが、使い続けているうちに「QLEDパネルのS8MSに変えて良かった!」と、印象が変わってきました。
速度の違いは?
これまで使っていた
A6PFは、CPUクロックが
1.6Ghzでした。
それに比べ、
S8MSのCPUクロックは
1.8Ghzです。
単純に
CPUの速度で比較した場合はS8MSの方が速いのですが、そこまで極端に違うわけではありません。
電源投入から起動時にかかる時間については、スリープモードに落ちていない限り、A6PFも充分速く、短時間で立ち上がっていました。
リバースギアに入れた時に、ディスプレイが切り替わる速さについても、
A6PFでは、
たまに遅いな…、と感じるくらいでした。
S8MSに交換してからは、
ちょっと速くなったな…と、いうところです。
これはあくまでも、負荷をかけていない場合の話です。
ナビゲーションを行いながら、後部座席モニターでYouTube動画を再生するなど、マルチタスクをさせた場合は、メモリ搭載量やCPU速度の違いが差となって出てくることは想像に難くありません。
(その状態でギアをバックに入れ、アラウンドビューモニター表示にさせた場合などは、切り替わりにかかる時間も長めになると予想されます)
筆者は後部座席モニターを装着していませんので、これについては未検証ですが、CPU速度は速いことに越したことはありません。
また、メモリ不足による不具合を防止するという観点からも、搭載メモリ量は多い方がおすすめです。
プログラムの誤動作(バグ)には、様々なパターンがありますが、バッファに許容量を超えた大きさのデータが書き込まれることが発端となることも多々あり、メモリ量に余裕があれば、動的メモリ管理における不具合が発生しにくくなるからです。
CPU速度の違い(数ヶ月間使用後の感想)
S8MSを数カ月間使用して改めて感じることは、前述の通り、「
CPU速度は、速いに越したことはない!」…ということです。
スマホやパソコンの買い替えでもそうですが、昨今の製品はどれも必要にして十分な速度があるので、低負荷となる日常的使用域では、大きな性能差を感じることはありません。
ですがやはり、
サクサクと思い通りに動くに越したことはないのです。
少し速度が速くなったからといって、極端に満足度が変わるわけではないのですが、反応速度の違いは、
操作するたびに感じられる重要なポイントでもあります。
前に使っていたA6PFも十分に快適に動いてくれましたが、それでもやはり、より速く動く機種に慣れてしまうと、S8MSのサクサクと動く快適さは、心地よく感じられるところです。
前の機種と比較すると、
やっぱり速い方が良い!と感じられてしまうのです。
A6シリーズとS8シリーズのCPU速度の違いは、それほど大きなものではありませんが、それでもやはり、
速い方が優れているというのは、
動かせない事実でもあります。
拡張性と将来性
A6シリーズは、
アラウンドビューモニター非対応ですが、S8シリーズでは、これに対応しています。
また、A6シリーズにはSIMスロットが無く、ディスプレイオーディオ単体でモバイル通信をすることができません。
このような
細かな拡張性に関して、制限が設けられていないのがS8シリーズです。
S8シリーズはATOTOのフラッグシップに相当しますが、A8シリーズは言ってみれば廉価版ですので、細かな部分に制限が課されています。
購入後に
「このオプションパーツは非対応だったのか…」となっても、後の祭りです。
特にカーナビ(ディスプレイオーディオ)は、一旦装着してしまったら、簡単に脱着・交換できるものではありません。
「この機能は、今は必要なくても、将来使うかも?」という場合は、機能制限のないS8シリーズを購入すべきでしょう。
A6PFでも実用性は充分だが…
A6シリーズは、機能や性能をほどほどに押さえ、その分価格を落としたモデルですので、高いコストパフォーマンスを持っています。
筆者も実際に、A6G209PFを使用していましたが、実用性については充分だと感じていました。
ですので、金額重視で考える場合は、A6シリーズでも構いません。
ただ一方で、
A6G209PFとS8G2094MSを価格で比較すると、その差は決して大きなものではありません。
将来性を考えて、ある程度長く使いたいと考えるのであれば、上位機種であるS8MSを選択した方が良いでしょう。
実売価格は刻々と変わります。
A6G209PFとS8G2094MSの現在の価格は、ページ下部の「今の価格を見てみよう」の欄にリンクを設けています。
取付を業者に依頼する場合
カーナビのインストールを業者に依頼する場合は、ある程度上位の機種を選択することをおすすめします。
筆者のように、取付けを自分でこなせる人の場合は、取り付け費用が不要ですので、数年毎に最新機種に交換しても、全く問題ありません。
ですが、業者に依頼する場合は、
インストール費用がそれなりにかかりますので、頻繁に交換するのは、費用対効果的を考えると、あまりおすすめできません。
そのような場合は、
スペック的な余裕のあるS8シリーズなどを選択し、
頻繁に交換せずに、長く使うことをおすすめします。
結論:A6G209PFと、S8G2094MSの比較
A6G209PF(A6シリーズ)がおすすめのタイプ
-
予算が限られており、機能やスペック等がほどほどでも、安い方が望ましい
-
アラウンドビューモニターや、SIMスロットなど、機能制限があっても実用上差し支えない場合
-
自分でナビの取付けが可能で、上位機種が必要になった場合でも、簡単に交換が可能な場合
-
強調感のない自然な階調表現の画面を良しとする場合
S8G2094MS(S8シリーズ)がおすすめのタイプ
-
アラウンドモニターなど、多機能で拡張性が高いナビが望ましい場合
-
SIMカードを使用して、ディスプレイオーディオ単体でモバイル通信を行う場合
(ナビ単体でネットにアクセスしたい人)
-
ナビを使いながら、後部座席モニターに映像を映すなど、負荷のかかるマルチタスクが必要な場合
-
頻繁に交換するのではなく、ディスプレイオーディオを、長く使う場合
-
ナビの取付けを業者に依頼する場合
-
鮮やかで美しい画面を高く評価する場合
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