カーナビ専用ハーネスの自作
カーナビには多数の配線がありますが、最も重要なのは、電源供給とオーディオ信号を担う『カーナビ用専用ハーネス』です。
アフターパーツとして市販されている、各自動車メーカー用の専用ハーネスを使うのも一つの手段ですが、
ここでは既存のカーナビ配線をカットして
ギボシ端子をかしめて装着し、
専用ハーネスを自作して対応することにしました。
圧着ペンチ(工具)やギボシ端子が手元にない方は、最初から専用ハーネス(オーディオハーネス)を買った方が早くて楽です。
車両メーカー別に市販されており、工具を買う費用もかかりませんし、なにより簡単・確実です。
このページでは、専用ハーネスをわざわざ自作していますが、「自分で作ると、これだけ手間がかかる」という見本でもあります。
(こういった作業を面倒だと思わずに、楽しくて面白いDIYだと感じる方は、是非ともトライしてみてください。車いじりの幅が広がります)
メーカー別のオーディオハーネスは、このページの右側に表示してありますので、参考にしてください。
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※ ここでは「専用ハーネス」と呼んでいますが、他にもオーディオハーネス、電源ハーネス、○○車用配線カプラーなど、さまざまな呼称があります。
カーナビの配線・接続ケーブル
ナビック(NAVC)
スバル車用
配線コード
(20P)
NBC-552F
エーモン
オーディオハーネス
スバル用
(20P)2228
まずは、電源ハーネスである20Pカプラ(20極配線コネクター)の仕様をよく確認します。
書き込みも入れて、分かりやすいようにしておきます。
カプラの上下を間違えると、誤接続となるので注意しましょう
この20Pカプラの配線は…、
-
イルミ電源
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配線無し(空き)
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アクセサリー電源(ACC)
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ステアリングスイッチ
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左後SP-
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左後SP+
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左前SP-
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左前SP+
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パワーアンテナ
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配線無し(空き)
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配線無し(空き)
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配線無し(空き)
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ステアリングスイッチのGND
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右後SP-
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右後SP+
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右前SP-
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右前SP+
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配線無し(空き)
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アース(GND)
-
バッテリー(常時)
…となっています。
自作せずに
専用ハーネスを購入する場合は、自車との適合をよく確認しましょう。
特に、オプション等でステアリングスイッチを装着している場合は、ハーネス側がそこまで対応しているかどうか、確認した方がよいです。
(ステアリングスイッチ配線の有るハーネスと無い製品があったりします)
例を上げると、右上に画像が出ているNAVCのハーネスには、SW1/SW2及びSW用アースの配線がありますが、エーモンのハーネスにはそれらがありません(どちらも同じスバル用20Pハーネスですが、SW配線の対応の有無に違いがあります)
● 関連ページ:
ステアリングスイッチ
この車両はステアリングスイッチ装着車であり、ハンドル上のスイッチで音量や曲送りなどの操作が可能です。
当初、ステアリングスイッチの1と2の配線をどう区別するのか悩みましたが、ATOTOに確認したところ、
「設定時にソフト側で学習・固定するため、1と2の配線は、4番配線と12番配線のどちらでもOK」とのことでした。
※ 12番配線は(上の画像の説明書では「空き」となっていますが)このようにステアリングスイッチ配線が2本ある場合に使用されることがあります。
カーナビ用専用ハーネスの自作
配線の仕様が判ったところで、ケーブルの一本一本にタグを付けていきます。
配線を間違えては元も子もありません。タグを付け終えた後に再確認して万全を期します。

20Pオーディオハーネスを、ばっさりと切断します。
エーモン
ギボシ端子セット
ギボシ端子を用意します。
(ギボシ端子は、必要な数よりも多めに用意してください)
圧着作業に慣れている人は失敗も少ないものですが、初めてやる場合は、たいてい何個か失敗するものです。
端子の数に余裕があれば、少々失敗しても、なんともありません。
エーモン
圧着工具&端子セット
圧着工具(圧着ペンチ)を使い、切断したケーブルに、ギボシ端子を一つ一つ付けていきます。
オス/メスの種別を確認しながら装着しましょう。
カバーの挿入を忘れ、かしめた後で「しまった」となるのは「初心者あるある」です。
※ ギボシ端子のかしめ方や注意点、ありがちな失敗等は、次ページの、
●
ギボシ端子のかしめ方(よくある失敗と対処)
…で解説しています。

「専用ハーネス」(自作品)が完成しました。
フリーカットワイヤー
30m・黒
(ビニールタイ)
ナビ側に付属の配線に接続してみました。
おおよそきれいにまとめられたと思います。
ケーブル類を束ねるには、結束バンド(タイラップ)などを使うのが一般的ですが、この時点では、後で付け外しが容易になるよう、ビニールタイ(ビニル被覆付きの針金)で仮結束しています。
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結束バンドは、一度締めると切らない限り外せないので、仮結束には向きません。
外すにはニッパーなどの工具が必要になります。
ビニールタイですと、指でくるくる撚るだけで結束でき、手でも外せるため、仮固定には重宝します。
エーモン
オーディオハーネス
トヨタワイドパネル付
(10P・6P) 4973
(同等品2225)
ケーブルの一本一本にタグ付けするのは面倒な作業ですが、大変だったその作業がここで生きてきます。
目視で確認しながら、ケーブル種別が同一のものを接続するだけで済むのです。
ケーブルの被覆色でも識別は可能ですが、似た色があったりして結構まごつくものです。
ELPA
結束バンド
ナビに接続してみました。
車両側の20Pカプラと接続すれば、ナビに電源が供給されますので、車上での作動確認が可能となります。
エーモン
オーディオハーネス
日産用
(10P・6P)2204
それでは実際に、車内にナビを持ち込み、仮接続して作動確認してみましょう。
GPSアンテナや後部カメラ等の接続については、こちらのページ『
カーナビ作動確認(仮接続)』を…、
ギボシ端子のかしめ方の手順については『
ギボシ端子のかしめ方(よくある失敗と対処)』をご覧ください。
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