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CarPlay(使用例・対応アプリ)

最終更新日: 作者:月寅次郎

CarPlay(使用例・対応アプリ)

ナビ・CarPlay

「CarPlay」はiPhoneの機能の一つであり、一種のプログラム(アプリケーション)です。

iPhoneのOS(オペレーションソフト)に組み込まれており、カーナビもしくはディスプレイオーディオと接続・連携して使用します。

CarPlayを使用してスマホと連携させることで、スマホ側のアプリをカーナビ等の車載機器側で操作可能になります。
(CarPlayに対応しているアプリのみ)

具体的には、スマホにインストールしたナビアプリを、車載ディスプレイに表示、案内させたり、スマホ内の音楽データを、カーステレオを通して再生させたりすることが可能です。

なお、CarPlayはiPhoneの機能ですので。アンドロイドスマホで使用することはできません。
アンドロイド機の場合は、同様の機能として「Android Auto」が用意されています。

CarPlayとAndroid Auto(用語解説)

CarPlay(Apple)

CarPlay・マルチ表示

CarPlay(カープレイ)は、iPhone等のApple端末機器と、カーナビ(ディスプレイオーディオ)を接続し、連携作動させるための機能です

開発はApple、正式発表は2014年ですが、対応する端末はiPhone5以降となっているため、かなり古いiPhoneでも作動は可能です(iOS7.1以降に実装されています)

CarPlay(Apple公式)

CarPlay(Wikipedia)

Android Auto (Google)

Googleが開発したAndroid Auto(アンドロイドオート)は、CarPlayと同様に、Android端末をカーナビと連携して使う機能です

Android Auto(Google公式)

Android Auto(Wikipedia)

CarPlayとAndroid Auto

Carplayとは

CarPlayもAndroid Autoも、カーナビ(ディスプレイオーディオ)とモバイル端末を接続し、多種多様なスマホ機能を車両側の機器で活かすための、一種のユーザーインターフェイスです

これらは、スマホをカーナビと接続・連携して使う機能ではあるのですが、実質的にはナビゲーション機能や音楽ソースの再生コントロールをスマホ側のアプリが担うことから、従来型カーナビに実装されている機能を、モバイル端末が肩代わりするプログラムとも言えます。

「肩代わり」と言えば体が良いですが、言い方を変えると「骨抜き」にしているとも言えます。
スマホ側で主要な機能が代替可能であれば、従来型の高価なカーナビに存在意義は無くなってしまうからです
実質的に、地図画面を映し出す『モニター』と、スピーカーを駆動する『アンプ』があれば良いだけとなります

そのため、CarPlay/Android Auto対応カーナビは、(ナビ機能が実装されていたとしても)ディスプレイオーディオ(DA)と呼称されることも多いです。

CarPlayの使用例

それでは実際にCarPlayを使ってみましょう

まずはiPhoneをナビに接続します(有線もしくは無線(Bluetooth))

ナビ・アプリ
ATOTO製品の場合は、アプリ一覧画面から、「Car Link 2.0」をタップします。
(左上の赤い丸のアイコンです)

ここで使用しているカーナビは、ATOTOのA6G209PFです。
(正確にはカーナビではなく、ディスプレイオーディオです)

ATOTO A6G209PFの詳細については、「ATOTO A6G209PFを購入」のページをご参照下さい。

CarPlay さまざまな画面スタイル

CarPlay 標準画面

ナビ・CarPlay
CarPlay画面に切り替わりました。

右下に見えるのは、表示スタイルのピクトグラムです。

この部分をタップすることで、表示スタイルの変更が可能です。
(実際にタップすると、下の画像のようになります)

CarPlay マルチ画面

Carplay
こちらが、CarPlayの画面分割表示(マルチ表示)です。

ナビゲーションと音楽再生を一度に表示させることが可能です。

左上にはナビのテキスト案内が大きく表示されるため、この表示スタイルでもカーナビとしての実用性は充分です。
このマルチ表示は、種々の情報が一度に確認でき、見やすく使いやすいので気に入っています。

この状態からマップ部分をタッチすると、『カーナビ全画面表示スタイル』に切り替わります。
(実際にタップすると、下の画像のようになります)

CarPlay カーナビ全画面表示

CarPlay・ナビ表示
上の画像は、『カーナビ全画面表示』です。
(CarPlayを使って、Googleナビを表示させた状態)

方角、音声案内のオン・オフ、代替コースなど、種々の情報表示が加わり、より一層わかりやすい表示となります。

9インチ画面ですので(5~6インチのスマホと異なり)表示にかなり余裕があります。
俯瞰表示にすることで、かなりの広域表示が可能となり、自車位置の把握もやりやすいです。

CarPlay ミュージック全画面表示

CarPlay・音楽表示
こちらは、ミュージックの全画面表示です。
CarPlay状態でスマホのスクリーンショットを取得すると、上の画像のように、ナビ側に表示されている画面も同時に取得できます。(スマホのアルバムに残ります)

筆者の場合、道がわかっている場合はマルチ画面表示を使用し、地理的に不案内な場合はカーナビ全画面表示(マップ画面)にすることが多いです。

CarPlay スマホ側の表示

CarPlay・スマホ
CarPlay接続でリンクが確立されると、スマホ側には上の画面が表示されます。
ただ、この表示は一時的なもので、このあと画面は自動でオフになります。

なお、CarPlayの状態で車のエンジン(電源)を切ると、次に電源を入れた時には自動的にCarPlay画面が表示されます。

CarPlayでスマホバッテリーの劣化を抑止

前述のように、CarPlay接続が確立すると、スマホ画面は自動でOFFになります。

これによってスマホの電力消費と発熱が大幅に抑えられます。結果として、バッテリーの劣化が進みにくくなります

スマホ単体でGoogleナビを使用している人なら判ると思いますが、ナビアプリを長時間連続使用すると、スマホの発熱量は相当のものになります。
(筆者は送風ルーバーの近くにスマホを設置して、強制冷却していました)

同じGoogleナビを使用しても、CarPlay接続でナビ側に地図を表示させると、スマホ側はほとんど発熱しなくなります。
見落とされがちなポイントですが、これはCarPlayのメリットの一つです。

熱負荷がかかるとバッテリー劣化も早まりますし、スマホバッテリーの交換費用は結構高額だからです。

CarPlay 対応アプリ(カーナビゲーション)

Yahoo!カーナビ

Yahoo!カーナビ
Yahoo!カーナビはCarPlay対応のため、CarPlayで使用可能です
上の画像は、CarPlayでYahoo!カーナビを表示させた状態です。
(日中表示・マップ表示のみでナビゲーションはしていない状態)

また意外なことに、Yahoo!カーナビはAndroid Autoには非対応です。
(2022年11月時点)

つまり、iPhoneユーザーであればGoogleナビとYahoo!カーナビの両方を使えますが、
Androidスマホ使用者がAndroid Autoで接続した場合は、Yahoo!カーナビを使用できないのです。

Yahoo!カーナビは、国内しか使えないという弱みもあるのですが、綿密に作り込まれており、プローブ情報の反映やオービス位置の通知など、痒いところに手が届く良質のナビゲーションアプリです。

特に高速道路上での判りやすい表示には定評があります。

また、有料にはなりますが、「スピード注意情報プラス」を導入することで、固定オービスだけでなく、ユーザー投稿の移動式オービスや検問情報などもリアルタイムに表示可能です。
(無料の「スピード注意情報」は、固定式オービスのみの対応です)

そのためGoogleナビではなく、意図的に「Yahoo!カーナビ」を選択するユーザーも一定数存在し、根強い人気を誇っています。

現時点で、ディスプレイオーディオ上でYahoo!カーナビを使う場合は、iPhone+CarPlayで作動させるしかありません。
(Android Autoには非対応です)

CarPlay 対応アプリ(ミュージック・ネットラジオ)

CarPlayで使用可能なミュージックアプリを色々と試してみました
(iPhoneに標準装備されている「ミュージックアプリ」、「Amazon Music」、「Spotify」などなど)

ミュージック(iPhone標準)

ミュージックアプリ
上の画像は、CarPlay使用時の、iPhoneのミュージックアプリ再生画面です。

左上に「プレイリスト」の表示がありますが、ここをタッチするとプレイリストの切替画面に移行できます。
ユーザーインターフェイスがよく考えられており、操作しやすく、見やすく判りやすい表示となっています。

Amazon Music

Amazon Music CarPlay
こちらは、Amazon Musicの再生画面です。

操作体系は、iPhone純正のミュージックアプリ画面と基本的に同様です。
操作体系や表示位置が同じなので、まごつかず、スムーズに操作可能です。

右上に「Amazon Music」の表示があるため、「Amazon Musicを再生中」であることが判ります。
(右側タスクバーの表示アイコンでも確認可能です)

Spotify

Spotify CarPlay
こちらは、Spotifyの再生画面です。
(「Spotify」の文字はどこにもありませんが、右側タスクバーアイコンが「Spotify」になっています)


Spotify カーオーディオ

Spotifyで興味深いのは、音楽だけではなく、(上の画像のように)ニュースが聴けることです。

ラジオの場合は、ニュースの放送時間に合わせて聴くしかありませんが、これですと、こちらの都合の良い時間に最新のニュースをチェックすることが可能です。

radikoがCarPlay対応であれば良いのですが、聴くことはできても正式対応外ですので、スマホ側での操作が必須であり、ナビ側操作だけで再生することができません。

そういう意味では有益かつ貴重な存在かと思います。

このようなサービスが、他の音楽アプリでも広がってくれるとありがたいと思います。

Radiko - ネットラジオアプリ

Radiko CarPlay
RadikoをCarPlay経由で再生させた状態の画面です。

「正式対応ではなく、作動は保証しない」とのことですが、実質的には使えます。

Radiko CarPlay

NHK第1も聴けます(大量降雪による立ち往生など、万一の災害時には頼りになります)

Radikoのようなネットラジオを使わず、従来型のカーラジオで聴くのも一つの方法ですが、ネットラジオはノイズの混入が無いため、音声も明瞭で聴きやすいです。

FM電波ですとそこまでの差はでませんが、AM電波ですとそこそこ差が出ます。
(今ではあまりありませんが、九州西部など他国に近接したエリアでは、他国と電波が被ることも、ままありました)

さらに、ネットラジオの場合は、遠出して周波数帯域が変わってしまっても、わざわざそのエリアの周波数を探して、チューニングし直す必要がありません。

ネットラジオのパケット消費は、以外に少ないですので、なかなか使える機能の一つです。

CarPlay 改善が望まれる点

CarPlay・音楽表示
CarPlayは、良くできている自動車用スマホ連携機能ですが、残念なところもいくつかあります。

アプリの縛りがきつい

CarPlayの残念なところは、安全運転を重視するあまり、アプリの縛りがきつくなっているところです。

例えばLINEですと、音声読み上げしか対応してくれません
しかもこれが、なかなかうまく作動してくれません。「誰のメッセージを読み上げますか?」という質問への回答を認識してくれず、延々ループに陥ったりします。
(どうやらiOS更新に伴って、アプリ側の作動にバグが出たもようです。アプリ側の対応が終われば本来の正常作動に戻ると見ています)

CarPlay画面からLINEアイコンをタップしても、作動にはかなりの制限がなされており、受信メッセージを(音声ではなく)目視で確認したい場合は、スマホ側でLINEを開いて見るしかないのです。

これでは結果的に、運転中にスマホを操作する人が多くなり、本末転倒ではないかと思われます。

受信した未読メッセージの読み上げ選択をタッチ操作で行えるようになれば良いのにと思います。
(現状では読み上げるメッセージの選択が、音声入力でしか操作できないため、やりづらく感じます。改善が望まれるところです)

CarPlay対応アプリが限定されている

他にも、そもそもCarPlay対応アプリが少ないというのもありますが、これは「音声対応可能な範囲でしか、アプリを作動させない」というApple側の縛りが効いているものと思われます。

ナビ操作というのは、運転時だけでなく、パーキングエリヤやサービスエリアなど、停車時・駐車時にも行うものです。

また、運転中の場合でも、助手席の方が操作して、道路情報や天気情報を取得・表示させる場合もあります。

個人的には、LINE等のメッセージアプリの作動範囲の拡張や、道路情報、天気情報アプリの閲覧が可能となって欲しいものです。

上記問題の回避手段としては、一旦CarPlay画面を抜けて、ATOTOの標準画面(ホーム画面)に切り替えることで、走行中でも道路情報や天気などのアプリを開くことができます。

機器の制御をCarPlay(AppleのiOS)から、アンドロイドOSに渡してしまうことで、Apple側の縛りを抜けることも可能なわけです。
言い換えれば、ナビの制御をスマホ側からディスプレイオーディオ側に切り替えるとも言えるでしょう。
(実際の操作は、助手席の方にやってもらうか、一旦停車して行いましょう)

この、「CarPlayの縛りをアンドロイドOSで回避可能」というポイントは、アンドロイドカーナビの一つのメリットです。(個人的に非常にありがたい部分です。)

※ ここでは、ATOTO A6PFのような「AndroidOSで作動するディスプレイオーディオ」を「アンドロイドカーナビ」と呼んでいます。

※ なお、対応アプリが少ないと書きましたが、前述のように『Yahoo!カーナビ』は、Android Auto非対応でありながらも、CarPlayには対応しています。この点は一つの大きなメリットであり、積極的に評価すべきでしょう。

「再生中」と「ミュージック」のアイコン重複

Carplay

CarPlayには、「再生中」と「ミュージック」のアイコンがありますが、どちらをタッチしても音楽再生の表示になります。

異なるアプリであれば、機能等に何らかの違いがあるはずですが、機能的には全く同じであり、アイコンボタンの重複としか思えません。

Carplayのアイコンは、1画面に8個しか表示されません。
アイコンボタンが大きいおかげでタッチしやすく、押し間違いがほとんどありません。
これはこれで、素晴らしいのです。

ですが、1画面に8個しかアイコン表示できないため、9個目以降のアイコンは次画面となり、スクロールしないと出てきません。
ですので、アイコン重複は好ましくないのです。
実使用上では大きな不具合ではありませんが、重複は無いに超したことはありません。

Apple側の回答

Appleのサポート担当者に訊ねたところ、「再生中」と「ミュージック」は、どちらも同じ機能で同じ動作をする。(つまり同じアプリ)

なぜかアイコンだけが、2つ別々に用意されている。
なぜこのような仕様になっているのか、Apple担当者も「わからない」とのこと。

また、この件は上申しておくとのことでした。

※ このアイコン重複はどう考えてもおかしいですので、将来的なiOS更新時に修正されるものと予想しています。(個人的な推測です)

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